Bybit(バイビット)は、仮想通貨デリバティブ取引で世界的に注目を集める取引所の一つです。
しかし、高いレバレッジを活用できる反面、相場変動が大きい暗号資産市場では「ロスカット(強制決済)」が重要なリスク管理手段として機能します。
ロスカットは、証拠金維持率が一定の水準を下回った際に自動的にポジションを清算する仕組みであり、トレーダーが追証(追加保証金)やマイナス残高を抱えることを防ぎます。

ちょっと複雑な内容だからしっかりみていこう
本記事では、Bybitのロスカットシステム、強制決済価格の計算方法、証拠金維持率の考え方から、3つのマージンモード(分離・クロス・ポートフォリオ)の特徴まで徹底解説します。初心者の方から上級者の方まで、Bybitでの資金管理やリスクヘッジ手法を理解し、堅実かつ戦略的なトレード運用につなげてください。
Bybitにおけるロスカット(強制決済)の基本


Bybitでは、ロスカットは「強制決済」とも呼ばれ、証拠金維持率があらかじめ定められた水準を下回った際に自動的に発動します。この仕組みにより、口座残高がマイナスに転じて借金を抱えるリスクを抑え、トレーダーが資金管理を明確に行える環境を整えています。
証拠金維持率とは
「bybit ロスカット 維持率」というキーワードが示す通り、証拠金維持率はロスカット発動の鍵となる指標です。
証拠金維持率は、現在保持しているポジションを維持するために最低限必要な証拠金割合を示します。
この割合が100%(または設定基準値)を下回ると、ポジションは強制決済され、損失拡大を防ぎます。
必要証拠金と初期証拠金
「bybit 必要証拠金」は、新規ポジションを建てる際に必要な初期証拠金を指します。
初期証拠金は、ポジションを取得するための「元手」となり、証拠金維持率はポジション保有中に損失が拡大しないための「最低ライン」と考えるとわかりやすいでしょう。
Bybitでは、口座残高や資産価値に応じた必要証拠金が求められ、維持率が低下すればロスカットが発生します。
ロスカット
ロスカットとは、相場が自分のポジション方向と逆に動き、損失が拡大して証拠金維持率を下回った際に自動的にポジションを決済してしまう仕組みを指します。
Bybitのロスカットは、ユーザーがさらなる損失を負わないようにするための強制的なリスクコントロール手段です。
ゼロカット
ゼロカットは、証拠金がマイナスになることを防ぐ仕組みです。
相場が急落・急騰し、想定より大きな損失が発生してしまった場合でも、トレーダーの口座残高はゼロで止まり、マイナス残高が発生しないようになっています。



bybitではゼロカットをするための申請や手数料、他にも利用制限などは一切ないよ
Bybitではゼロカットが標準的に適用され、追加の手数料やペナルティはありません。相場変動により想定を超える損失が出ても、借金を負うリスクを回避できます。



初心者でも思い切った取引ができるんだね
3つのマージンモードがある
マージンモードとは、証拠金を用いた取引でポジションごとあるいは口座全体で証拠金を管理する方式を選択する設定のことを指します。
bybitの統合アカウント(UTA)でもこのマージンモードを用意しており、以下の3種類に対応しています。
- 分離マージン
- クロスマージン
- ポートフォリオマージン



2023年以降に登録した人は統合アカウントになっているよ
これらのマージンモードによってロスカットの基準が異なってきます。
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Bybitの3種類のマージンモードとロスカット


Bybitでは、主に以下の3つのマージンモードを選択可能です。それぞれロスカット発動の基準やリスク管理法が異なります。
分離マージン(初心者向け)
おすすめの人 | 初心者 |
---|---|
取引 | 現物取引 USDT無期限 USDC無期限 USDC先物 インバース無期限 インバース先物 |
利用条件 | なし |
ポジションモード | ワンウェイモード ヘッジモード (USDT無期限のみ)* |
資産モード | 単一資産モード** |
ロスカット基準 | マーク価格が強制決済価格に達する |
リスク | 低い |
*分離マージンでの損益相殺は利用不可
**例えば、USDTはUSDT契約の取引にのみ使用できますが、それ以外には使えません
分離マージンは、各ポジションに割り当てる証拠金を独立させて管理するモードです。あるポジションで損失が発生しても、他ポジションの証拠金には影響が及びにくくなります。
「bybit ロスカット 計算式」を単純化する面もあり、初心者がリスクを限定しやすい選択肢です。
- ロスカット水準: マーク価格(参考価格)が強制決済価格に到達した場合
- メリット: ポジションごとの損失限定
- デメリット: 資金効率は他モードより劣る



ただし、わかりやすい反面で他のポジションの証拠金を融通することができないから資金効率的には他に劣っちゃうね
クロスマージン(中級者向け)
おすすめの人 | 中級者 |
---|---|
取引 | 現物取引 マージン取引 USDT無期限 USDC無期限 USDC先物 USDCオプション インバース無期限 インバース先物 |
利用条件 | なし |
ポジションモード | ワンウェイモード ヘッジモード (USDT無期限のみ) |
資産モード | 複数資産モード* |
ロスカット基準 | 証拠金維持率が100%に達する |
リスク | やや高い |
*例えば、BTCを保有している場合、BTCを担保として使用し、そのUSD上の価値をUSDT無期限取引に使用できます。
クロスマージンは、口座全体の資産を共通プールとして活用し、損益を相殺できます。
一部ポジションが含み益なら、他の含み損ポジションの維持率改善に役立ち、ロスカット発動を遅らせることが可能です。
一方で、一つの大きな損失が口座全体の証拠金を消耗するリスクもあり、レバレッジの活用次第では注意が必要です。「bybit レバレッジ ロスカット」を考える際、このモードの特徴を理解することが不可欠です。
- ロスカット水準: 証拠金維持率が100%に達した場合
- メリット: 資金効率アップ、ポジション間の相互補完
- デメリット: リスクが口座全体に波及



逆に言うと一つのポジションで全ての証拠金が消える可能性もあるんだよ
ポートフォリオマージン(上級者向け)
おすすめの人 | 上級者 |
---|---|
取引 | 現物取引 マージン取引 USDT無期限 USDC無期限 USDC先物 USDCオプション インバース無期限 インバース先物 |
利用条件 | 純資産 1,000ドル以上 |
ポジションモード | ワンウェイモード |
資産モード | 複数資産モード* |
ロスカット基準 | 証拠金維持率が100%に達する |
リスク | 高い |
*例えば、BTCを保有している場合、BTCを担保として使用し、そのUSD上の価値をUSDT無期限取引に使用できます。
ポートフォリオマージンは、複数ポジションを全体として評価し、相関関係やヘッジ効果を考慮して証拠金を算出します。
理論的には「Bybit 予測 強制決済価格」を高度なモデルで求め、資金効率を最大化できますが、経験・知識が必須です。
- ロスカット水準: 証拠金維持率100%以下で強制決済
- メリット: 資金効率最大化、上級者向けの高度な戦略実行
- デメリット: 計算が複雑、リスク評価が難しい



一番便利そうなのにリスクは高いの?



このマージンモードは知識や経験が必要になってくるからね
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Bybitの強制決済価格(ロスカット価格)の計算方法


「bybit 強制決済価格 計算」や「バイビット 強制決済価格 おかしい」といった検索があるように、強制決済価格計算は多くのトレーダーが疑問を持つポイントです。
Bybitでは、マーク価格(Mark Price)を参照し、ポジションの維持証拠金・初期証拠金・追加証拠金などを考慮してロスカット価格を求めます。
分離マージンでの計算式の一例
分離マージンは、マーク価格が強制決済価格に達することでロスカットされてしまいます。



マーク価格はチャートメニューから確認することができるよ
分離マージンの場合、ロングポジションなら「参入価格」から(当初証拠金-維持証拠金)や追加証拠金、契約数量などを用いて算出します。
一方ショートポジションは参入価格からプラス方向に計算式が変化します。「bybit ロスカット 計算式」を正しく把握することで、ロスカット水準を事前に予測し、リスクコントロールが可能になります。
インバース無期限/先物契約
ロング(買い)の場合
契約数量 ÷ [ポジション価額 + (必要証拠金 – 維持証拠金 )] – (追加証拠金 / 契約数量 )
ショート(売り)の場合
契約数量 ÷ [ポジション価額 – (必要証拠金 – 維持証拠金 )] + (追加証拠金 / 契約数量)
USDT無期限契約
ロング(買い)の場合
参入価格 – 〔(当初証拠金 – 維持証拠金) / 契約数量 ] – (追加証拠金 / 契約数量 )
ショート(売り)の場合
参入価格 + 〔(当初証拠金 – 維持証拠金)/契約数量] + (追加証拠金 / 契約数量)
USDC無期限/先物契約
ロング(買い)の場合
ポジション参入価格 + [(当初証拠金 + 追加証拠金 – 維持証拠金)/ポジションサイズ〕
ショート(売り)の場合
ポジション参入価格 – [(当初証拠金 + 追加証拠金 – 維持証拠金)/ポジションサイズ〕
クロスマージン・ポートフォリオマージンでの計算
クロスマージンやポートフォリオマージンでは、証拠金維持率が100%に達したタイミングで強制決済が行われます。
ポートフォリオマージンでは特に、保有ポジション間の相関や過去データから算出する最大損失額・偶発損失引当金が考慮され、複雑な計算プロセスを経てロスカット価格が決定されます。
ポートフォリオマージンのロスカット(強制決済)価格は証拠金維持率が100%以下になることで発生します。



維持証拠金は以下のような計算式で求められるよ
維持証拠金 = 最大損失額 + 偶発損失引当金
この維持証拠金の金額まで落ち込むことでロスカットになってしまいます。
例を用いてみていきましょう。
例:前提
- ビットコイン(BTC)の先物をロング(買い)ポジションで10枚保有
- イーサリアム(ETH)の先物をショート(売り)ポジションで20枚保有
最大損失額
最大損失額は、様々な相場変動シナリオを踏まえたうえで、現在保有しているポジション全体がある程度の価格変動にさらされた場合、どれくらいの損失が発生し得るかを定量化したものです。
たとえば、「マーケットが一定の方向に動いた場合、このポートフォリオはどの程度の損を出す可能性があるか?」といった問いに対して算出される値です。
例
BTCとETHが同時に価格下落した
- BTCロングは1,000ドル相当の損失
- ETHショートは700ドル相当の利益
この場合、最大損失額が300ドル程度に留まります。
偶発損失引当金
市場には予測不可能な事態が起き得ます。たとえば、ある日突然重大なニュースが出て、市場が想定以上に急落するかもしれない
この「想定を超えたリスク」に備えるため、最大損失額に上乗せする「余裕(バッファ)」が偶発損失引当金です。
例
取引所や計算モデルが過去のボラティリティやブラックスワン的なイベントを考慮し、「万が一、過去最大級の急変動が発生した場合、このポートフォリオでは更に400ドルほどの損失リスクがある」と見積もったとしましょう。
この場合、偶発損失引当金は400ドル程度とされます。



例の維持証拠金は700ドルになって今回はこれ以下になることでロスカットになってしまうよ
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【FAQ】Bybit(バイビット)のゼロカット/ロスカットについてよくある質問


Bybitのロスカットとゼロカットの違いは何ですか?
ロスカットは証拠金維持率低下による強制決済、ゼロカットは残高がマイナスに転じない仕組みです。ロスカットでポジションを閉じ、なお発生しうるマイナスをゼロカットが防止します。
Bybit(バイビット)で複数のポジションを持っている場合、ロスカットは個別に行われますか?
分離マージンでは基本的にポジションごと、クロスマージンでは全体を考慮して行われます。
Bybit(バイビット)ではクロスマージンと分離マージン、初心者にはどちらがおすすめですか?
基本的には資金管理が明確な分離マージンがおすすめです。ただし、慣れればクロスマージンで柔軟な運用も可能です。
Bybit(バイビット)はロスカットの発動は通知されますか?
Bybitでは通常、ポジション付近でアラートを設定することができ、ロスカット前に通知を受け取ることも可能です。
Bybit(バイビット)のマーク価格はどこで確認できますか?
チャートメニューから【マーク価格(Mark Price)】のチャートビューに設定することでマーク価格を確認することができます。
Bybitで強制決済価格が「おかしい」と感じた場合は?
マーク価格と実勢価格の乖離、あるいはマージンモードごとの計算式の違いに留意してください。bybitの強制決済価格がおかしいと思われる場合、サポートや公式ドキュメントで詳細を確認しましょう。
Bybitで強制決済価格を事前に予測する方法は?
計算式やシミュレーター、マーク価格を活用してBybitの予測強制決済価格を把握できます。ポジション取得前に確認し、リスクをコントロールしましょう。
Bybit(バイビット)のゼロカット・ロスカットまとめ


Bybitのロスカットとゼロカットは、トレーダーが追加損失を負わないための重要な仕組みです。
- ロスカット:証拠金維持率が一定基準以下になると、自動的にポジションを決済。
- ゼロカット:残高がマイナスに転じた場合、追加損失なしで残高をゼロに戻す。
- 3つのマージンモード(分離・クロス・ポートフォリオ)を理解することで、より柔軟な資金管理とリスクヘッジが可能。
これらを正しく理解し、自身のトレードスタイルに合った運用を行うことで、Bybitでの取引をより安全かつ効率的に進められます。
Bybitにおけるロスカットは、証拠金維持率が一定水準を下回った際にポジションを強制決済し、さらなる損失拡大や借金を防ぐ重要な仕組みです。
- 分離・クロス・ポートフォリオといったマージンモードごとにロスカット基準や計算方法が異なり、最適な選択はトレーダーの経験や資金状況によって変わります。
- 強制決済価格や維持率の計算式を理解し、マーク価格をチェックすることで、ロスカット発動前に対策が可能になります。
- ゼロカットにより、追証リスクが回避されている点もBybitの魅力です。
これらのポイントを押さえたうえで、計画的なトレードと適切なリスク管理を行い、Bybitでの取引をより安心・安全に進めていきましょう。
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