Vantage Trading(ヴァンテージ)の口座タイプは、スタンダード・ECN・プレミアムの3種類です。ただし公式サイトが「最も人気」と表示しているのはスタンダードの円/ドル建てで、これにスタンダードのBTC・ETH建てを足すと、実際に選べる組み合わせは4通りになります。
結論から言うと、迷ったら円建てのスタンダード口座です。理由は公式が推しているからではありません。公式が公表しているスプレッドをそのまま計算すると、ECN口座は主要4銘柄すべてでスタンダードより高くつくからです。プレミアムは条件がいちばん良い一方で、日本の居住者には初回3,000ドルの一括入金が必要で、ボーナスもコピートレードもデモ口座も使えません。
| スタンダード (円/ドル) | スタンダード (BTC/ETH) | RAW ECN | プレミアム | |
|---|---|---|---|---|
| 最低入金額(日本) | 5,000円/50ドル | 0.0005BTC 0.0025ETH | 5,000円/50ドル | 初回のみ3,000ドル一括 (2回目以降50ドル) |
| 公表スプレッド (ドル円) | 2.543 | 2.543 | 2.5 | 0.662 |
| 1ロット往復手数料 | 0円 | 0 | 900円/6ドル | 0円 |
| ドル円1ロット往復の 実コスト | 2,543円 | 2,543円 | 3,400円 | 662円 |
| 最大レバレッジ (看板/初期値) | 1,000倍/500倍 | 1,000倍/500倍 | 1,000倍/500倍 | 2,000倍/500倍 |
| ロスカット (公式表/規約11条) | 10%/50% | 10%/50% | 10%/50% | 0%/50% |
| ボーナス(クレジット) | ○ | × | ○ | × |
| コピートレード | ○(ドル建てのみ) | × | ○(ドル建てのみ) | × |
| デモ口座 | ○ | ○ | ○ | × |
| プラットフォーム | MT4/MT5 | MT5のみ | MT4/MT5 | MT4/MT5 |
実コストは公式が公表しているスプレッドに手数料を足し、1ドル155円で円換算した金額です。2026年9月4日に、Vantage公式サイト・公式お知らせ・ヘルプセンター全61記事・顧客契約(2025年12月版)・重要事項の概要(2024年1月版)を実際に開いて確認しました。
Vantageの口座タイプは3種類、選べる組み合わせは4通り

Vantageが用意している口座タイプは、スタンダード・ECN・プレミアムの3つ。このうちスタンダードだけが円・ドル・BTC・ETHの4通貨に対応しているため、口座開設画面で作れる組み合わせは4パターンになります。

3タイプの立ち位置を1行で
- スタンダードSTP口座……手数料ゼロでスプレッドに全部込み。公式サイトが「最も人気」のタグを付けている唯一の口座
- RAW ECN口座……スプレッドを削って1ロット往復900円(6ドル)の手数料を外付けにした口座。公式の説明は「機関投資家向けにカスタマイズ」
- プレミアム口座……レバレッジ2,000倍・スプレッド0.6pips台・手数料ゼロ。ただし初回入金額が別格で、ボーナスとコピートレードとデモが付かない
公式ヘルプ「ヴァンテージで利用できる口座の種類について」は、この3つに「手数料、追証、レバレッジなどの異なる取引条件がある」と書いています。実際には条件の差はもっと広く、ボーナスの可否・コピートレードの可否・デモの有無まで違います。
セント口座・マイクロ口座・法人口座は無い
「Vantage セント口座」で検索して来た方向けに先に答えておきます。セント口座もマイクロ口座もナノ口座も、Vantageには存在しません。公式サイトの検索とヘルプセンター全61記事を確認して、いずれも該当ページが0件でした。法人口座のページも見つかりません。
「プロ口座」という名前も公式には無く、上級者向けとして案内されているのはプレミアム口座です。他社のセント口座に相当する少額スタートを狙うなら、円建てスタンダードの最低入金5,000円が実質的な代替になります。
公式の口座タイプページには比較表が無い
調べにくさの原因が1つあります。口座タイプの入口である /trading/accounts/ には、カード3枚と1行キャッチだけしか置かれていません。数字の入った「取引口座比較」表は、スタンダード/ECN/プレミアムそれぞれの個別ページの下部にあります。入口だけ見て帰ると、最低入金額もロスカット水準も分からない構造です。

ちなみにこのカードの文言は「JPY・USD・BTC・ETCから選べる豊富な口座通貨」。個別ページの本文とお知らせはどちらも「BTC口座とETH口座」なので、入口のカードだけイーサリアムの略号を取り違えたままになっています。
4口座の比較表(2026年9月4日時点の公式値)
公式サイトの比較表とヘルプセンターの比較表は、同じ項目で違う数字を出しています。先に公式サイト側を見てください。

この表はスライド式で、1画面に全部は出ません。プレミアム列を見るには横にスクロールする必要があります。

表を読むうえで2点注意があります。1つ目、行ラベルの2行目が「最低入金額」と重複していますが、値は最低出金額です。BTC/ETH列の同じ行に「※口座資金が最低出金額を下回る場合は全額」と注記が付いているので、出金側で確定できます。
2つ目、プレミアム列の最低入金額は「¥5,000〜/$50〜」と書かれた上に「※初回のみ口座利用開始のため$3,000の一括入金が必要です」という注記が付いています。読み飛ばすと5,000円で作れる口座に見えます。
ヘルプセンターの比較表は数字が別物

同じ会社の同じ項目で、次の3か所が食い違います。
| 項目 | 公式サイトの比較表 | ヘルプセンターの比較表 |
|---|---|---|
| プレミアムの最低入金額 | ¥5,000〜/$50〜(※初回のみ$3,000一括) | 3,000USD |
| スタンダードの最低入金額 | ¥5,000〜/$50〜 | 50USD(円建ての記載なし) |
| コピートレード | プレミアム×/BTC・ETH× | 3タイプすべてあり |
| スワップ割引 | FX・金・銀・オイル・暗号資産の円ペアのみ20%引き | 「一部銘柄あり」(別記事では「すべての商品で20%割引」) |
| BTC/ETH建て | 4列目として掲載 | 存在しない(3タイプのみ) |
| 最大/最小ロット | 記載なし | 0.01〜200ロット |
ヘルプ側にしか無い情報もあります。最小0.01ロット・最大200ロットという上限は公式サイトの比較表に載っていません。取扱市場の内訳(61通貨ペア/29インデックス/57ETF/13コモディティ/9貴金属/800以上の個別株CFD)も、ヘルプ「スタンダード口座とECN口座の違いについて」にだけ書かれています。ちなみにこの内訳を足すと969で、公式サイトが全ページで謳う「1,000種類以上の商品」には届きません。暗号資産と債券が内訳から抜けているためです。
結局どの口座を選ぶべきか — 目的別の結論

4通りのうち、実際に候補になるのは2つだけです。円建てスタンダードか、3,000ドルを一括で入れられるならプレミアム。ECNとBTC/ETH建ては、選ぶ理由が限定的です。

はじめての口座・ボーナス狙いなら円建てスタンダード
円建てスタンダードを選ぶ理由は3つあります。最低入金が5,000円で済むこと(ドル建ての50ドルは1ドル155円なら7,750円)、口座開設ボーナス15,000円と入金ボーナスの対象になること、そして為替の二重換算が発生しないこと。
ボーナスは口座タイプで可否が分かれます。公式サイトの比較表の「クレジット利用可否」の列で〇が付いているのは、スタンダードの円/ドル建てとECNだけ。プレミアムとBTC/ETH建ては×です。15,000円のボーナスを目当てに来た人が、うっかりプレミアムを選ぶと受け取れません。
\ 7日以内の本人確認で15,000円分のボーナス /
最大レバレッジ1,000倍/MT4・MT5対応/口座の開設・維持は無料
コストを最優先で3,000ドル出せるならプレミアム
ドル円1ロット往復のコストは、プレミアムが662円、スタンダードが2,543円。4分の1以下です。月に100ロット回すなら差額は18万8,100円になります。3,000ドル(約46万5,000円)を最初に一括で入れられて、ボーナスもコピートレードも要らないなら、プレミアムが合理的な選択になります。
逆に、資金が50万円に届かない、まずボーナスで試したい、コピートレードを使いたい、デモで練習してから決めたい——このどれかに当てはまるならプレミアムは選べません。理由はプレミアム口座の章に全部書きました。
ECN口座を選ぶ理由は、公式の数字を見る限りほぼ無い
ECNは「スプレッドを削って手数料を外付けにする」タイプの口座なので、通常はスプレッド+手数料の合計がスタンダードを下回ります。ところがVantageの場合、公式が公表しているスプレッド一覧でECNの数字がスタンダードとほぼ同じため、900円の手数料がそのまま上乗せになります。詳細は次の章で。
キャッシュバック併用なら円建てかドル建て。BTC/ETHは避ける
TariTaliなどのキャッシュバック経由で口座を作るつもりなら、BTC/ETH建ては外してください。2025年7月のお知らせで、この口座への紹介報酬は「1ロット単位のドル換算報酬は提供されません」と明記されています。ロット単位で還元するキャッシュバックとは噛み合いません。
RAW ECNの手数料900円は「払い損」になりかねない

公式サイトのスプレッド一覧ページには、口座タイプごとに主要4銘柄の数字が並んでいます。この3枚のカードを見比べると、ECNのスプレッドがスタンダードを小数第1位で丸めた数字と一致していることが分かります。

| 銘柄 | スタンダード | RAW ECN | プレミアム |
|---|---|---|---|
| EURUSD | 1.820 | 1.8 | 0.641 |
| GBPUSD | 2.391 | 2.3 | 0.788 |
| AUDUSD | 2.227 | 2.2 | 0.680 |
| USDJPY | 2.543 | 2.5 | 0.662 |
1.820を四捨五入すれば1.8、2.391なら2.3、2.227なら2.2、2.543なら2.5。4銘柄すべてが一致します。それなのに同じページ上のECNカードの見出しは「機関投資家向けの高い流動性。最低0.0スプレッドからお取引いただけます」。0.0pipsを謳っているカードの中身が、スタンダードと同じ数字という状態です。
このスプレッド一覧ページの本文は「ECN口座では0.0ピップから、スタンダード口座では1.0ピップから始まる競争力のあるスプレッド」と書いています。ところが口座タイプの比較表とスタンダード口座ページはどちらも「1.5pip〜」、同ページのカードは「USDJPY 2.543から」。スタンダードのスプレッドだけで3通りの数字が公式サイト内に並んでいます。
1ロット往復コストを円で計算すると4銘柄すべてECNが高い
公表値をそのまま使って、1ロット(10万通貨)を往復したときのコストを円換算しました。円建て口座の手数料900円で計算しています。

| 銘柄 | スタンダード | RAW ECN (スプレッド+900円) | 差額 | プレミアム |
|---|---|---|---|---|
| USDJPY | 2,543円 | 3,400円 | +857円 | 662円 |
| EURUSD | 2,821円 | 3,690円 | +869円 | 994円 |
| GBPUSD | 3,706円 | 4,465円 | +759円 | 1,221円 |
| AUDUSD | 3,452円 | 4,310円 | +858円 | 1,054円 |
1ドル155円で換算(1pipの価値はドル円が1,000円、他の3銘柄が10ドル)。差額はほぼ手数料900円そのままです。ECNがスプレッドで取り返している分は、GBPUSDの141円ぶんしかありません。
もちろん公表値は「〜から」の最狭値で、実際に約定するスプレッドは時間帯で変わります。ただし公表値どうしを比べているぶんには公平な比較で、ECNが公表段階でスタンダードを下回っていない事実は動きません。ECNを選ぶなら、実際の口座で気配値を並べて確認してから決めてください。
手数料は2024年12月に800円から900円へ上がっている

ECNの手数料は据え置きではありません。2024年12月16日から800円→900円に改定されました。他社の比較記事で「往復800円」と書かれているものは、この改定前の数字です。
このお知らせでもう1つ分かることがあります。対象商品として挙がっているのはFX・金・銀・原油の4カテゴリだけです。株価指数・ETF・個別株CFD・暗号資産の手数料には触れていません。公式サイトの比較表の「1ロットあたりの手数料(往復)¥900/$6」は全商品に見えますが、根拠となる告知は4カテゴリぶんしかありません。
900円と6ドルの損益分岐は1ドル150円
ECNの手数料は円建て口座が900円、ドル建て口座が6ドル。900÷6=150なので、1ドル150円が分岐点です。150円より円安なら円建てのほうが安く、円高に振れればドル建てが安くなります。1ドル155円なら6ドルは930円ですから、円建てが1ロットあたり30円お得。100ロットで3,000円の差です。
株式CFDの手数料は、口座タイプに関係なくかかる
「手数料無料」を掲げているスタンダードとプレミアムでも、株式CFDだけは別です。重要事項の概要8.2条が定めている金額は次のとおり。
- 米国株式CFD……1取引あたり6米ドル(口座通貨に換算)
- 香港株式CFD……1取引あたり50香港ドル、または取引額(数量×株価×0.25%)の高い方
- オーストラリア株式CFD……取引額の0.08%(最低8豪ドル)
加えて8.3条で、株式CFDを取引した顧客にはマーケットデータの購読料が課される場合があると定めています。購読は「事前通知を行うことなくいつでも取消す権利を留保」とも書かれています。

プレミアム口座は日本だと初回3,000ドル(「$500から」は対象外)

プレミアム口座ページのヒーローには「$500から 最高のトレード環境を体験」と大きく出ています。ただし小さく「※対象国により異なります」と付いていて、日本はこの$500の対象国に入っていません。同じページの下のほうに国名の一覧があります。


| 初回入金額 | 対象国 |
|---|---|
| 500ドル | 東ティモール・フィリピン・カンボジア・ラオス・マレーシア・タイ・ブルネイ・インドネシア |
| 1,000ドル | パキスタン・ネパール・スリランカ・インド・バングラデシュ |
| 3,000ドル | アジア・太平洋地域の上記以外の国(=日本) |
1ドル155円なら3,000ドルは約46万5,000円。しかも同ページのFAQは「プレミアム口座を開設後、一括で口座にご入金いただく必要があります」と条件を付けています。3回に分けて入れる、という運用は認められていません。取引を始めたあとの追加入金は最低50ドルからです。

3,000ドルの引き換えに失う4つ

- 入金ボーナス・口座開設ボーナス……公式サイトの比較表で「クレジット利用可否」が×。ヘルプの比較表も「入金ボーナス なし」で一致
- コピートレード……公式サイトの比較表で「コピートレード口座」が×
- デモ口座……ヘルプ「プレミアム口座とは」の仕様表で「デモ口座 なし」。ヘルプ「リアル口座とデモ口座の違いについて」も「デモ口座はスタンダード口座およびECN口座でご利用いただけます」と限定
- MT4/MT5以外のプラットフォーム……公式FAQは「プレミアム口座はMT4・MT5のプラットフォームが利用可能」。ヘルプ側は「MT4/MT5/ヴァンテージアプリ/TradingView」と書いていて、ここは公式内で食い違う
デモが無いというのが、実務上いちばん重い制約です。46万5,000円を入れるまで、プレミアムの約定やスプレッドを試す手段がありません。スタンダードやECNのデモで代用しても、スプレッドも証拠金計算もロスカット水準も違うので、確認になりません。
マージンコール30%・ロスカット0%は何を意味するのか

プレミアムだけロスカット水準が0%に設定されています。ページの説明は「リスクを効果的に管理し、口座残高が指定の値以下になった場合に保有ポジションは自動的に清算され、過度な損失を防ぎます」。
維持率0%は「有効証拠金がゼロになるまで切られない」という意味なので、他の口座より粘れます。反面、証拠金がゼロに達した時点で残高も基本的にゼロですから、損失が出るときは全額です。10%なら残高の一部が残る場面でも、0%は残りません。ロスカット水準の章で数字を並べます。
アンチスリップポイントは4銘柄だけ
プレミアムのもう1つの売りが低スリッページ設定です。対象はEURUSD・GBPUSD・USDJPY・XAUUSDの4銘柄と本文に明記されています(同ページ内で2か所とも同じ4銘柄)。それ以外の銘柄では通常どおりスリッページが発生します。
ただし同ページのFAQ5番は、メリットの3つ目として「より低いスプレッド:EURUSD、EURJPY、XAUUSDなどを頻繁に取引するトレーダーにとって」と書いていて、本文の4銘柄と並びが違います。GBPUSDとUSDJPYが消えてEURJPYが入っています。
3,000ドル入れても口座が有効化されない可能性が規約に書かれている
顧客契約2.1条(f)は、口座種別ごとに条件を設ける権利を定めたうえで、こう続けています。「たとえお客様が関連基準を満たしているように見える場合であっても、当社は、当該口座種別の有効化を拒否し、延期し、または取消す権利を留保します」。

続く(g)では「各口座種別に適用されるレバレッジ設定、証拠金要件その他の取引条件を決定し、変更し、または修正することができる」とあり、その対象に「口座の移管、転換またはアップグレード」を含めています。ヘルプが「取引口座タイプは登録後の変更は不可」と書いているのに対し、規約側は口座タイプの転換を想定した文面になっています。
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最大レバレッジ1,000倍/MT4・MT5対応/口座の開設・維持は無料
プレミアムの「スワップフリー・20%割引」はどこまで効くのか
「スワップフリー銘柄もご提供」というプレミアムの売り文句は、範囲を絞って読む必要があります。公式サイト自身が3層に分けて書いており、ヘルプの記述はそれと合っていません。
| 扱い | 対象 |
|---|---|
| スワップフリー | 円ペアを除くすべての暗号資産ペア(最長3日間) |
| 20%割引 | FX・金・銀・オイル(UKOUSD/USOUSD)・暗号資産の円ペア |
| 通常価格 | 上記以外すべて(株価指数・ETF・個別株CFDなど) |
ところが同じプレミアム口座ページのFAQ4番は「スワップ料金の20%割引:他の口座タイプと比較して、スワップ料金を20%割引で利用可能です」と、対象を限定せずに書いています。ヘルプ「どの取引口座タイプを利用すべきか」はさらに踏み込んで「スワップ金利がすべての商品で20%割引となる」。3か所で範囲が違います。上の3層の表が公式サイトの本文に書かれた内容なので、これが最も具体的です。
規約のスワップフリーは「3日間」ではなく「7日間」
顧客契約5.1条(b)を読むと、期間の数字が公式サイトと違います。

規約は「当該注文が翌日に持ち越されてから最初の7日間については、スワップチャージまたはスワップクレジットの対象とはなりません。当該注文が7日を超えて未決済のままである場合、8日目以降については(略)対象となる場合があります」。公式サイトの「最長3日間」とは4日ぶんずれています。
同じ条文には取り消し条件も付いています。「疑わしい取引活動を行ったと合理的に判断した場合、当社は、当該注文の開始時点に遡ってスワップチャージまたはスワップクレジットを適用する権利を留保」。スワップフリーを狙った長期保有には、遡及請求のリスクがあります。
スワップフリー口座には「管理手数料」が課される
重要事項の概要8.1条は、スワップフリーが無料でないことを明言しています。「スワップフリー口座では、資金調達費用およびロールオーバーに係る費用または受益は発生しません。その代わりに、スワップフリー口座には管理手数料が課されます。当該管理手数料は、当社の流動性提供者により課される手数料に、当社の内部処理手数料(約10%)を加えたものにより構成されます」。
金額は開示されていません。流動性提供者の手数料が変数なので、事前に計算する方法もありません。スワップフリーを主目的にプレミアムを選ぶなら、実際に持ち越して明細を見るしかないという状態です。
スワップには全口座で最大10%が上乗せされる

顧客契約5.1条(d)は口座タイプを区別せずにこう定めています。「注文が翌日に持ち越された場合、お客様は、スワップチャージまたはスワップクレジットの金額の最大10%に相当する取引手数料を当社に支払うことに同意します」。手数料無料のスタンダードでも、日をまたげばこの上乗せが発生します。
スポットCFDのスワップにも同種の上乗せがあります。同契約の用語定義で「基準金利:当社の流動性提供者が提示する金利に、当社の年率3.5%の取引手数料を加算した金利」とされていて、CFDのオーバーナイト費用はこの基準金利で計算されます。プレミアムの20%割引は、この年率3.5%が乗った後の金額に対する割引です。
水曜日については3倍デーの規定があります。5.1条(c)は「注文が水曜日の取引終了時点において未決済である場合、当該通貨ペアの金利変動を翌週月曜日まで反映させるためにスワップチャージまたはスワップクレジットは調整されます」。同一取引日に開始して終了した注文には、スワップも取引手数料も発生しません(5.1条(f))。
「最大1,000倍」は初期値ではない — デフォルト500倍・1,000倍は承認制

口座タイプを1,000倍・2,000倍で選んだ人が最初につまずくのがここです。ヘルプ「取引口座の管理方法について」のレバレッジの節に、口座を作った直後の値が書かれています。

原文はこうです。「ヴァンテージでは、通貨ペアのレバレッジを100:1から最大1000:1まで設定できます。デフォルトでは500:1が設定されており、マイページからいつでも変更することができます。最大1000:1のレバレッジは、規定の条件を満たし承認された口座に限られます」。
1,000倍の承認条件について、公式サイト・ヘルプセンター全61記事・顧客契約・重要事項の概要のいずれにも具体的な記述はありません。判断基準は顧客契約2.1条(g)の「当社の単独かつ絶対的裁量」に委ねられています。口座タイプの看板レバレッジは、申請して承認された場合の上限値だと読むのが実態に近いです。
変更手順は、マイページにログイン → 左メニューの「ホーム」 → 対象口座の歯車アイコン → 「レバレッジの変更」 → 希望のレバレッジを選び、利用規約にチェックして次へ。同じ節に「レバレッジは資産クラスによって異なる場合があり、常に口座全体に適用されるわけではありません」という免責も付いています。
初期値500倍と1,000倍で必要証拠金はどれだけ違うか
ドル円1ロット(10万通貨)を1ドル155円のときに建てるとして計算します。必要証拠金は口座の基準通貨ではなく建値通貨で計算されるので、10万ドル÷レバレッジをドルで出してから円に換算します。
| レバレッジ | 必要証拠金 | どんなときの値か |
|---|---|---|
| 2,000倍 | 7,750円 | プレミアムの看板値 |
| 1,000倍 | 15,500円 | スタンダード/ECNの看板値(承認制) |
| 500倍 | 31,000円 | 口座開設直後の初期値 |
| 200倍 | 77,500円 | ダイナミックレバレッジ適用中のFX |
初期値のままだと、必要証拠金は看板値の2倍。「1,000倍だから10万円で1億円動かせる」というトップページの説明どおりに入金額を決めると、想定の半分しかポジションを持てません。
銘柄によって上限が違う(暗号資産と指数は500倍)
「最大1,000倍」は全銘柄に適用される数字でもありません。トップページの必要証拠金表(2026年6月時点の表記)を読むと、銘柄ごとにレバレッジが書き分けられています。

| 銘柄 | レバレッジ | 0.1ロットの必要証拠金 |
|---|---|---|
| USDJPY | 1,000倍 | 10 USD |
| EURUSD | 1,000倍 | 12 USD |
| XAUUSD(金) | 1,000倍 | 40 USD |
| BTCUSD | 500倍 | 12 USD |
| NAS100.r | 500倍 | 6 USD |
| StableVol40 | 2,900倍 | 0.0003 USD |
この表でいちばん目を引くのが最後の行です。ステーブルボラティリティ40(StableVol40)というシンセティック指数だけ2,900倍。プレミアム口座の看板である2,000倍を上回っています。公式サイトが口座タイプの説明で使っている「最大1,000倍/最大2,000倍」という枠の外に、この銘柄があるわけです。
規約は「事前通知なくレバレッジを変更できる」と定めている

顧客契約4.4条の見出しは「証拠金率の変更」。本文は「当社は、いつでも事前通知することなく、いずれかまたは全てのポジションについて適用される証拠金率、レバレッジ比率または証拠金要件を変更することができます」と始まります。
そのあとに「お客様は、適用されるレバレッジ比率、証拠金率または証拠金要件が口座タイプにより異なる場合があることを認めます」「変更は一時的または恒久的である場合があり、市場の変動性、流動性の変動または重大なニュース事象への対応として、直ちに効力を生じる場合があります」と続きます。これが次の章の実態につながります。
ダイナミックレバレッジで毎週200倍まで落ちる(2026年の告知33件を集計)

Vantageの公式サイトはWordPressで動いていて、お知らせ(notifications)が投稿として全件取得できます。2026年1月1日以降の投稿496件を走査したところ、レバレッジ調整のお知らせが33件ありました。うち「ダイナミックレバレッジ適用のお知らせ」という毎週の告知が22件で、2026年5月4日以降はほぼ毎週欠かさず出ています。
制度そのものは2026年3月20日に始まりました。3月18日付の「【重要】ニュース発表時および市場オープン・クローズ時間帯におけるレバレッジ一時調整のお知らせ」が根拠です。

レバレッジが落ちる4つの時間帯

- 主要経済指標発表の15分前から発表後5分まで
- 月曜〜木曜……各商品の市場クローズ30分前から
- 月曜……各商品の市場オープン後30分まで
- 金曜……各商品の市場クローズ3時間前から
金曜の3時間が効きます。FXの週末クローズは日本時間の土曜6時前後ですから、金曜の深夜3時ごろから週明けまで引き下げが続く計算になります。対象プラットフォームはMT4/MT5、対象商品はFX・金・銀・原油・指数・コモディティ。引き下げが適用されるのはその時間帯に新規で約定したポジションだけで、時間帯を過ぎれば通常のレバレッジに戻ります。
制限値は制度告知と最新週で違う
3月の制度告知に載っている数字と、最新の週次告知(8月28日付・8月31日〜9月4日適用)の数字を並べます。

| 商品 | 3月18日の制度告知 | 8月28日の週次告知 |
|---|---|---|
| FX | 200倍 | 200倍 |
| 金 | 200倍 | 100倍 |
| 銀 | 50倍 | 50倍 |
| 原油 | 20倍 | 10倍 |
| 株価指数 | 50倍 | 100倍 |
| コモディティ | 5倍(XPT・XPDを含む) | 5倍 |
金・原油・株価指数の3つがずれています。これは矛盾ではなく、個別の改定告知が出ているためです。原油は2026年4月17日付で「特定時間帯 1:20 → 1:10」(4月18日3時から適用)、金は4月30日付で「ダイナミックレバレッジ期間中 200倍 → 100倍」(5月5日5時30分から適用)。3月の制度告知だけが更新されずに残っている状態です。
金だけは対象時間と制限値を1本の記事にまとめました。1週間で何時間100倍になるのか、日本時間の何時から効くのかまで数えています。

株式CFDは通常でも20倍・終了15分前から5倍

2026年5月29日付「【重要】株式商品 レバレッジ変更のお知らせ」(5月31日適用)は、株式CFDだけ別枠にしています。米国株式商品の通常取引時間中の最大レバレッジは20倍、そして全株式商品は市場終了15分前からレバレッジが5倍に自動変更されます。800銘柄以上ある個別株CFDには、口座タイプの看板レバレッジは一切関係しません。
暗号資産の7銘柄は5倍でクローズオンリー

2026年1月15日付のお知らせで、CRVUSD・LRCUSD・ONEUSD・SUSUSD・UNIUSD・AVAUSD・ZECUSDの7銘柄が100:1から5:1へ引き下げられ(1月31日適用)、同時に全サーバーでクローズオンリー(新規建て不可)になりました。
このお知らせには影響の計算例が載っていて、そこに「ストップアウト水準(20%)」と書かれています。ポジション10,000USDの場合、100:1なら必要証拠金100USD・ストップアウト20USD、5:1なら必要証拠金2,000USD・ストップアウト400USD。この20%という数字が、次の章の食い違いの1つになります。
公式サイトの口座タイプ比較表には「レバレッジ自動変更」という行があり、〇が付いているのはプレミアムだけです。ところがダイナミックレバレッジのお知らせは口座タイプを区別せず「対象プラットフォーム:MT4/MT5」としか書いていません。プレミアム口座ページのFAQも「レバレッジは最大2,000倍。お客様の純資産や重要なニュースの発表、特定の市場の前場と後場の時間帯など、いくつかの要因によって変動することがあります」と、プレミアム固有の説明として書いています。どちらが正しいのかは公式文書だけでは確定できません。
ロスカット水準は10%か50%か — 公式内で4通りある

口座タイプ選びで最後に確認しておきたいのがロスカット水準です。公式サイトの比較表はスタンダードとECNが10%、プレミアムが0%。ところが同じ会社の別の文書には別の数字が書かれています。全部並べます。
| 数字 | 出典 | 書かれ方 |
|---|---|---|
| 10%(プレミアムは0%) | 公式サイトの口座タイプ比較表/ヘルプ「利用できる口座の種類について」 | 「ロスカット適用マージンレベル」「ロスカット水準」 |
| 20% | トップページの必要証拠金表の注記 | 「証拠金維持率が20%未満になると強制ロスカットが執行されます」 |
| 20% | 暗号資産レバレッジ調整のお知らせ(2026年1月15日) | 計算例に「ストップアウト水準(20%)」 |
| 30%/0% | プレミアム口座ページ | 「マージンコール30%・ロスカット0%」 |
| 100%/50% | 顧客契約11条(2025年12月版) | 「100%を下回った場合には追加証拠金請求モード」「50%以下となった場合(略)決済を開始」 |
マーケティング資料が10%・20%・0%で割れているうえに、唯一の契約文書である顧客契約だけが50%という構図です。優先順位は契約文書が上ですから、資金管理は50%を前提に組むのが安全側になります。
顧客契約11条の原文

条文の見出しは「ロスカット」ではなく「マイナス残高保護」です。本文は「必要証拠金に対する担保水準が100%を下回った場合に監視を行います。証拠金維持率が100%を下回った場合には追加証拠金請求モードが発動され、当該水準が50%に達するまで継続されます。証拠金維持率が50%以下となった場合、当社は(略)最も損失の大きい未決済ポジションから順に決済を開始します」。
付け加えると、この60ページの契約書のなかに「ロスカット」という語は1度も出てきません。「マージンコール」も0件です。使われている語は「追加証拠金請求モード」「強制清算」「ストップアウト」。公式サイトで慣れた用語のまま規約を検索すると、該当条文にたどり着けません。
同じポジションで水準を変えると、耐えられる含み損はこう変わる

5万円を入金してドル円1ロットを1,000倍で建てた場合(必要証拠金15,500円)を、それぞれの水準で計算しました。
| 維持率 | その時の有効証拠金 | 耐えられる含み損 | ドル円の値幅 |
|---|---|---|---|
| 100%(追加証拠金請求モード) | 15,500円 | 34,500円 | 34.5pips |
| 50%(規約11条) | 7,750円 | 42,250円 | 42.3pips |
| 20%(トップページ・暗号資産告知) | 3,100円 | 46,900円 | 46.9pips |
| 10%(比較表・ヘルプ) | 1,550円 | 48,450円 | 48.5pips |
| 0%(プレミアム) | 0円 | 50,000円 | 50.0pips |
50%と10%の差は6.2pips。フルレバに近い建て方をしている場合、この6.2pipsで生き残れるかどうかが変わるということです。プレミアムの0%が最も粘れますが、切られた時点で残高もほぼゼロになります。
建てた直後でも切られる、と規約に書かれている
顧客契約4.6条(d)は、自動決済のタイミングについて踏み込んだ書き方をしています。「口座内の証拠金水準が当該ポジションを維持するのに不十分である場合には、ポジションが新規に建てられた直後であっても、ストップアウトまたは決済が行われ得ることを認めます。当社は、ポジションの新規建て時またはその直後に発生するものを含め、かかる自動決済から生じるいかなる損失についても責任を負いません」。
新規建て直後のストップアウトを認めた顧客契約4.6条(d)の原文(クリックで開く)

プレミアムの2,000倍で必要証拠金を7,750円まで削ると、スプレッド分の含み損が乗った瞬間に維持率が閾値を割る余地が出てきます。レバレッジを上げれば粘れる、という関係ではありません。
ゼロカットは「通常の市場環境下」限定で、4つの除外がある
トップページは「ゼロカット採用により、投資金以上の負債を抱えることはありません」と書いています。顧客契約11条の書き方はもっと限定的です。冒頭が「通常の市場環境下において、お客様がマイナス残高に陥ることを防ぐための保護措置を備えて設計されています」で、マイナスが出た場合の扱いは「当社当該申出を検討し(略)その裁量により、当該マイナス残高相当額をお客様の口座に入金することがあります」。義務ではなく裁量です。
適用されない場合として4つが列挙されています。
- 不可抗力事由(天災・戦争・テロ・内乱・労働争議・例外的な市場事象・政府機関の規制など)
- 異常な市場状況または例外的な市場変動・ボラティリティ
- マイナス残高が顧客の取引活動に起因しないと当社が単独かつ絶対的裁量で判断した場合(手数料や費用に関連する借方残高など)
- マイナス残高が顧客契約または市場規則の違反に起因する場合
加えて「本ポリシーは個人顧客にのみ適用されます」という限定も付いています。口座タイプによる差はありませんが、ゼロカットを前提にした資金管理は、この4条件を読んだうえで決めてください。
BTC/ETH建て口座はボーナスもキャッシュバックも対象外

スタンダード口座には円・ドル以外にBTC建てとETH建てがあります。2025年7月21日に始まった比較的新しい選択肢で、取引で得た利益をそのまま暗号資産で受け取れる設計です。ただし外れる機能が多いので、選ぶ前に確認してください。

スタンダード口座ページの本文は、この2通貨の紹介に「※BTC口座とETH口座はいかなるクレジットボーナスキャンペーンも対象外です」という注記を付けています。公式サイトの比較表でも「クレジット利用可否」「コピートレード口座」の両方が×です。
取扱開始のお知らせに書かれた制約

2025年7月17日付のお知らせが、この口座の仕様をいちばん詳しく書いています。
- サーバーはMT5のみ(MT4では作れない)・口座タイプはSTP・レバレッジは最大1000:1
- 入出金はBTC口座ではBTC、ETH口座ではETHのみ対応
- 利用できないもの……クレジットの受取り/クレジット報酬関連プロモーションへの参加/現金報酬の受取り
- IB報酬は「ポイント」「スプレッドの一定割合(%)」「取引額100万USDあたりのドル換算報酬」の3形態に限られ、1ロット単位でのドル換算報酬は提供されない
最後の1行がキャッシュバック利用者に効きます。キャッシュバックサイトの還元は「1ロットあたり○ドル」で設計されているものが多く、その形式の報酬がこの口座では提供されません。Vantageでキャッシュバックを併用するなら、円建てかドル建てを選ぶのが無難です。
最低入金・最低出金は暗号資産建て
| BTC口座 | ETH口座 | |
|---|---|---|
| 最低入金額 | 0.0005 BTC | 0.0025 ETH |
| 最低出金額 | 0.0015 BTC | 0.02 ETH |
| 1ロット往復手数料 | 0 BTC | 0 ETH |
最低出金額の欄には「※口座資金が最低出金額を下回る場合は全額」という注記が付いています。0.0015BTCを下回った残りは分割して出せず、全額出金になります。
口座タイプ・通貨・プラットフォームは後から変えられない
選び直しができない項目が3つあります。ヘルプ「取引口座の管理方法について」の末尾に「変更できない情報」としてまとめられています。

- 取引口座タイプ……登録後の変更は不可。マイページで新しい口座を開設して別タイプを選ぶ形で対応する
- 口座通貨……登録後は変更できない。新規口座開設時に異なる通貨を選ぶ
- 取引プラットフォーム……口座開設時に選んだMT4/MT5は変更不可
つまり「スタンダードで始めて、慣れたらプレミアムに切り替える」という運用はできません。プレミアムを使いたければ別口座を作って、そこに3,000ドルを一括で入れることになります。
追加口座の作り方と、選ぶ項目は4つ

1つのメールアドレスで複数の取引口座を開設できます。マイページの「取引口座」タブ →「+ 口座開設」から、次の4項目を選ぶ流れです。
| 項目 | 選択肢 |
|---|---|
| 取引プラットフォーム | MetaTrader 4 または MetaTrader 5 |
| 口座タイプ | スタンダード・ECN・プレミアム |
| 通貨 | 米ドル・日本円(この手順の説明にBTC/ETHは出てこない) |
| 口座紐づけ依頼 | 任意(IBやキャッシュバックへの紐付け) |
「口座紐づけ依頼」の欄が追加口座画面にある点は覚えておいてください。キャッシュバック経由に切り替えたい場合、この欄が入力できるタイミングは口座開設時と追加口座の申込時だけです。
資金を移すとボーナスが全額消える
口座を作り直すときに一番注意が要るのが、資金移動とクレジットの関係です。ヘルプ「クレジットを口座振替できない理由について」はこう書いています。「取引口座にプロモーションで得たクレジットが付与されている場合、資金移動を行うためには、そのクレジットをすべて削除する必要があります。プロモーションクレジットを一部だけ移動することはできません」。
そして「一度プロモーションクレジットが口座から削除されると、復元することはできません。削除されたクレジットは失効となります」。15,000円のボーナスを受け取ったスタンダード口座から別口座へ資金を移すと、ボーナスは戻ってきません。
同一通貨どうしの振替は手数料がかかりませんが、異なる通貨のあいだで移す場合は「銀行のスポットレートに加え、基本通貨に対して銀行が請求する20単位の手数料が上乗せされたレートで行われます」(ヘルプ「取引口座間の振替に手数料はかかりますか」)。この「20単位」が何の単位なのかは、日本語ヘルプからは読み取れません。円口座とドル口座を行き来する運用を考えているなら、少額でテストしてから決めるのが安全です。
30日使わないとアーカイブされる
ヘルプ「長期間取引がない口座の取り扱いについて」は、冒頭で「高速約定をご提供するため、30日間取引が行われていない口座をアーカイブします」と書き、次の行では「残高のないリアル口座およびデモ口座は、30日間取引が行われないとアーカイブされます」と条件を付けています。同じ記事の2文で条件が違うので、残高があれば残るのか無条件なのかは確定できません。
別記事「過去に使用した口座の有効性を確認する方法について」は「残高がないリアル口座は、30日間の非アクティブ期間が経過すると、アーカイブされる可能性があります」と、さらに緩い書き方です。口座タイプの比較検討用に複数作っておくと、使っていないものは消えていく前提で考えてください。
デモで試せるのはスタンダードとECNだけ

デモ口座の仮想資金は最大100,000USD。使い切ってもリセットできます。PCとブラウザからは「希望する残高金額を入力」して任意の額に設定でき、Vantageアプリからのリセットは100,000USD固定です。
ただし対象はスタンダードとECNの2タイプ。プレミアムのデモはありません。有効期限については、ヘルプ「デモ口座とは」が「デモトレードの利用期間に制限はありません」と書いた直後に「ただし、デモ口座は利用の有無に関わらず、30日間を経過するとアーカイブされます」と続けています。制限なしと30日が同じ段落に並んでいるので、実質30日と読むのが妥当です。
スキャルピング・両建て・EAは口座タイプで変わらない
EAは4口座すべてで使えます(公式比較表の「EA使用」が全列〇)。一方でスキャルピングと両建ては、公式サイトとヘルプの推奨と、顧客契約の条文が逆を向いています。
| 出典 | スキャルピングの扱い |
|---|---|
| ヘルプ「ECN口座とは」 | 「スキャルピングやデイトレードを行うトレーダーや機関投資家向けに設計されています」 |
| ヘルプ「どの取引口座タイプを利用すべきか」 | プレミアムは「スキャルピングトレーダーやプロトレーダーに特におすすめ」 |
| 顧客契約「不審取引行為」の定義 | 「異常な流動性低下時等のスプレッド拡大局面を利用し、市場注文または指値注文によるスキャルピングを行うことにより利益を得ることを意図した注文」を列挙 |
| 顧客契約「債務不履行事由」 | 故意の不正行為の例として「コミッション目的の過度な売買、スナイピング(略)スキャルピング、市場外価格を利用したアービトラージ」を列挙 |
規約側が問題にしているのは「スプレッドが開いた瞬間を狙う」タイプなので、通常の短期売買がそのまま違反になるわけではありません。ただし判断は「当社の単独の裁量」と書かれています。ECNやプレミアムを短期売買のために選ぶなら、この条文の存在は知っておいたほうがよいです。
両建てについても、不審取引行為の定義の(a)に「同一または類似の原資産について、同時期に買建および売建のポジションを保有するなどの注文または注文の組合せにより、人工的、虚偽または誤解を招く取引状況を作出する行為」とあり、「口座資金の出所(例:自己資金による入金等)は問いません」と補足されています。債務不履行事由には「約定保証を不正に利用する目的での両建注文の発注」「過度なレバレッジの使用」「他のお客様と同一の電子識別情報(IPアドレス等)の使用」も並んでいます。
スキャルピング・両建て・ゼロカット濫用を列挙した顧客契約「不審取引行為」の原文(クリックで開く)

同じ定義の(e)には「ゼロカット制度(マイナス残高保護制度)を濫用する意図をもって行う取引行為」も入っています。プレミアムの2,000倍とロスカット0%を組み合わせた極端な建て方は、この条項に触れる可能性を意識しておいてください。
公式サイトとヘルプ・規約で食い違う20点
この記事で確認した食い違いをまとめます。すべて2026年9月4日にVantage公式サイト・公式お知らせ・ヘルプセンター・顧客契約(2025年12月版)・重要事項の概要(2024年1月版)で照合したものです。
| # | 項目 | 食い違いの内容 |
|---|---|---|
| 1 | ロスカット水準 | 比較表・ヘルプ10%(プレミアム0%)/トップページ20%/暗号資産告知の計算例20%/顧客契約11条50% |
| 2 | マージンコール水準 | プレミアム口座ページ30%/顧客契約11条100% |
| 3 | プレミアムの最低入金額 | 比較表「¥5,000〜/$50〜(※初回$3,000一括)」/ヒーロー「$500から」/国別表「日本は$3,000」/ヘルプ「3,000USD」 |
| 4 | スタンダードのスプレッド | 比較表・口座ページ1.5pip〜/スプレッドページ本文1.0ピップから/同ページのカードUSDJPY 2.543 |
| 5 | ECNのスプレッド | カード見出し「最低0.0スプレッドから」/同ページのスプレッド一覧はスタンダードの丸め値(1.8/2.3/2.2/2.5) |
| 6 | スワップフリーの期間 | 公式サイト最長3日間/顧客契約5.1条(b)最初の7日間・8日目から課金 |
| 7 | スワップ20%割引の範囲 | 公式サイト本文「FX・金・銀・オイル・暗号資産の円ペアのみ」/同ページFAQ「他の口座タイプと比較して20%割引」/ヘルプ「すべての商品で20%割引」 |
| 8 | スワップフリーの費用 | 公式サイト「スワップフリー」/重要事項8.1条「管理手数料(LP手数料+内部処理手数料 約10%)が課される」 |
| 9 | コピートレードの可否 | 比較表「プレミアム×・BTC/ETH×」/ヘルプ比較表「3タイプすべてあり」/ヘルプ別記事「コピートレード口座はUSD建てのみ」 |
| 10 | プレミアムのプラットフォーム | 公式FAQ「MT4・MT5」/ヘルプ「MT4/MT5/ヴァンテージアプリ/TradingView」 |
| 11 | 取扱商品数 | 公式サイト全ページ「1,000種類以上」/ヘルプの内訳の合計は969(暗号資産と債券が内訳に無い) |
| 12 | 口座タイプの変更可否 | ヘルプ「登録後の変更は不可」/顧客契約2.1条(g)「口座の移管、転換またはアップグレード」に言及 |
| 13 | アーカイブ条件 | ヘルプ同一記事内で「30日間取引なし」と「残高のない口座が30日間取引なし」/別記事は「可能性があります」 |
| 14 | 口座開設の所要時間 | 同一ページ内で「5分ほどで完了」と「最短3分で申込完了」 |
| 15 | デモの有効期限 | 同一記事内で「利用期間に制限はありません」と「30日間を経過するとアーカイブ」 |
| 16 | 口座通貨の表記 | 口座タイプ入口ページ「JPY・USD・BTC・ETC」/個別ページとお知らせ「BTC口座とETH口座」 |
| 17 | ダイナミックレバレッジの制限値 | 3月の制度告知(金200倍・原油20倍・指数50倍)/8月末の週次告知(金100倍・原油10倍・指数100倍) |
| 18 | レバレッジ自動変更の対象 | 比較表はプレミアムだけ〇/お知らせは口座タイプを区別せず「対象プラットフォーム:MT4/MT5」 |
| 19 | アンチスリップの対象銘柄 | 本文「EURUSD・GBPUSD・USDJPY・XAUUSD」/同ページFAQ「EURUSD・EURJPY・XAUUSDなど」 |
| 20 | 契約相手の社名 | サイトのフッター「Vantage Trading Ltd.(モーリシャス)」/規約表紙「Vantage Prime Trading Ltd.(セントルシア 2023-00318)」/規約の定義条項「Vantage Trading Prime Ltd.」 |
数字が割れているときの優先順位は、契約文書(顧客契約・重要事項の概要)が上です。重要事項の概要の冒頭にも「本重要事項の概要と主要契約書の内容との間に不一致がある場合には、主要契約書の規定が優先して適用されます」と書かれています。マーケティングページの数字は、そこから逆算して読んでください。
もう1点。重要事項の概要はバージョンが2024年1月のままです。顧客契約が2025年12月版に更新されているのに対し、要約側は1年11か月前の版で止まっています。
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口座タイプを決めたら、次は開設手順とボーナスの受け取りです。




Vantageの口座タイプに関するよくある質問
まとめ:円建てスタンダードか、46万円出せるならプレミアム
Vantageの口座タイプ選びは、公式サイトの比較表を眺めているだけだと決まりません。ロスカット水準もスプレッドも最低入金額も、ページごとに違う数字が載っているからです。実際に判断材料になるのは次の4点でした。
- ECNは公表値だと割高。スプレッドがスタンダードの丸め値なので、900円の手数料がそのまま上乗せになる(ドル円で往復857円の差)
- プレミアムは日本だと初回3,000ドル一括。ヒーローの「$500から」は東南アジア8か国向け。引き換えにボーナス・コピートレード・デモを失う
- 看板レバレッジは初期値ではない。デフォルトは500倍で、1,000倍は承認制。加えて2026年5月以降ほぼ毎週、指標前後と週末前にFXが200倍まで落ちる
- ロスカットは契約文書の50%を前提に。比較表の10%・トップページの20%・プレミアムの0%は、いずれも顧客契約11条とは別の数字
迷ったら円建てスタンダードで5,000円から始めて、ボーナスとデモで実際の約定を見てから追加口座を考える。取引量が増えてコストが重くなってきた段階で、プレミアムに46万5,000円を入れる価値があるかを判断する——これが公式の数字から導ける順番です。
\ 7日以内の本人確認で15,000円分のボーナス /
最大レバレッジ1,000倍/MT4・MT5対応/口座の開設・維持は無料


