Vantage(ヴァンテージ)のゴールドは、公式サイトが掲げる「最大1,000倍」がそのまま24時間使えるわけではありません。金の銘柄だけを狙い撃ちにしたレバレッジ引き下げが2026年5月5日から動いていて、週に9時間20分は100倍まで落ちます。取引時間も24時間ではなく、日本時間で毎日63分は板が閉じます。
この記事は、Vantage公式サイト・公式のお知らせ・顧客契約と、公式サイトが価格表示に使っているライブ配信フィードだけを使って、ゴールド(XAUUSD)の取引条件を1本にまとめたものです。まず結論を表にします。
| 項目 | Vantageのゴールド |
|---|---|
| 取扱銘柄 | XAUUSD/XAUJPY/XAUEUR/XAUAUD の4種類 |
| 1ロット | 100オンス(最小0.01・最大100ロット) |
| 最大レバレッジ | 1,000倍/ダイナミックレバレッジ中は100倍 |
| 必要証拠金 (1ロット・1,000倍) | 約69,800円 ※公式の計算機は104,690円と表示する |
| スプレッド | 公表 0.16/実測 0.21〜0.22 当サイト計測・東京時間 |
| 取引手数料 | スタンダード・プレミアムは無料 ECNのみ1ロット往復900円(6ドル) |
| スワップ(買い・1日) | XAUUSD −12,568円/XAUJPY −3,592円 |
| 取引時間 (日本時間) | 月〜木 7:01〜翌5:58/金 7:01〜翌5:57 毎日63分の休止あり |
| ロスカット | 証拠金維持率10%(プレミアムは0%) |
数値はすべて2026年9月4日に確認しました。価格連動の項目(必要証拠金・スワップ・スプレッド)は同日12時14分(日本時間)の金価格4,472.65ドル、ドル円156.067円を基準にしています。
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Vantageのゴールドは4銘柄。1,000倍が使えるのは貴金属で金だけ

Vantageで取引できる金はXAUUSD・XAUJPY・XAUEUR・XAUAUD の4銘柄です。契約サイズはどれも100オンス、最小0.01ロット・最大100ロット、レバレッジは1,000倍で揃っています。
見落とされやすいのが、同じ貴金属でもレバレッジがまったく違う点です。銀は100倍、プラチナとパラジウムは20倍、銅にいたっては10倍(COPPER-C)。1,000倍が使えるのは金の4銘柄だけで、銀に乗り換えた瞬間に必要証拠金は10倍に跳ね上がります。
貴金属10銘柄の取引条件
| 銘柄 | 対象 | 契約サイズ | 表示スプレッド | 最小/最大ロット | レバレッジ |
|---|---|---|---|---|---|
| XAUUSD | 金/米ドル | 100 | 0.16 | 0.01/100 | 1,000倍 |
| XAUJPY | 金/円 | 100 | 55.75 | 0.01/100 | 1,000倍 |
| XAUEUR | 金/ユーロ | 100 | 0.35 | 0.01/100 | 1,000倍 |
| XAUAUD | 金/豪ドル | 100 | 0.45 | 0.01/100 | 1,000倍 |
| XAGUSD | 銀/米ドル | 5,000 | 0.02 | 0.01/20 | 100倍 |
| XAGAUD | 銀/豪ドル | 5,000 | 0.08 | 0.01/20 | 100倍 |
| XPTUSD | プラチナ | 10 | 10.57 | 0.1/40 | 20倍 |
| XPDUSD | パラジウム | 10 | 7.79 | 0.1/40 | 20倍 |
| COPPER-C | 銅 | 25,000ポンド | 0.003 | 0.1/40 | 10倍 |
| COPPER-Cr | 銅 | 25,000ポンド | 0.00 | 0.1/40 | 50倍 |

この表が載っているのは公式サイトの「全銘柄」ページ(/trading/all-instruments/)の貴金属タブです。金の銘柄を探して口座タイプのページを見て回っても出てきません。金のスペックが1か所にまとまっているのはここだけ、と考えておくと迷わずに済みます。
この表のスプレッド列には、スタンダード口座の値なのかECN口座の値なのかがどこにも書かれていません。手数料ページやスプレッド一覧ページを見ても、金のスプレッドを口座タイプ別に示した表は公式サイトに存在しません(2026年9月4日確認)。口座選びの判断はこの記事の「どの口座タイプで取引すべきか」で扱います。
XAUJPYを選ぶと何が変わるのか
XAUJPYは、金1オンスの価格を日本円で表示する銘柄です。2026年9月4日12時14分の時点で、XAUUSDが4,472.65ドル、XAUJPYが697,994円。どちらも1ロット=100オンスなので、扱う金の量は同じです。
違いはコストの内訳に出ます。スプレッドはXAUJPYのほうが相対的に約2倍広い一方で、持ち越したときのマイナススワップはXAUUSDの3分の1以下でした。数字はスワップの章で並べます。日をまたぐかどうかで有利な銘柄が入れ替わるので、ここは先に押さえておく価値があります。
ゴールドの取引時間は日本時間7:01〜翌5:58。毎日63分は取引できない

Vantageのゴールドは24時間動いていません。月曜〜木曜が日本時間7:01〜翌5:58、金曜が7:01〜翌5:57で、そのあいだの63分は板が閉じます。1週間で取引できるのは114時間44分です。
サーバー時間はGMT+3。日本時間に直すには6時間を足す
公式サイトの銘柄表は取引時間を「サーバー時間」で書いています。貴金属ページの同じ表だけが見出しに「取引時間(GMT+3)」と明記していて、ここが換算の手がかりになります。
実際にサーバーが何時なのかも確かめました。公式サイトが価格表示に使っているライブ配信フィードは、配信データにサーバー側の時刻を載せています。2026年9月4日、世界標準時03時14分34秒の時点で、フィードが返した時刻は06:14:34。ちょうど3時間先で、GMT+3の表記と一致しました。日本時間はGMT+9なので、サーバー時間+6時間が日本時間になります。
| 曜日 | サーバー時間(公式表記) | 日本時間 |
|---|---|---|
| 月〜木 | 01:01〜23:58 | 7:01〜翌5:58 |
| 金 | 01:01〜23:57 | 7:01〜翌5:57 |
| 土・日 | 取引不可(土曜5:57に閉まり、月曜7:01に開く) | |
この表は金4銘柄(XAUUSD・XAUJPY・XAUEUR・XAUAUD)と銀2銘柄に共通です。プラチナ・パラジウム・銅だけは01:00〜24:00(日本時間7:00〜翌6:00)と別枠になっています。

毎日5:58〜7:01は注文が通らない
日本のトレーダーにとって実害が出やすいのがこの63分です。米国の指標で夜中に動いた金をそのまま見ていて、朝の5時58分を過ぎると決済も新規も受け付けられなくなります。再開は7時1分。窓が開いた状態で再開する可能性もあるので、早朝までポジションを引っ張るなら5時58分は締め切り時刻として意識しておいてください。
プラチナ・パラジウム・銅は7:00〜翌6:00なので、この63分の空白がありません。貴金属を横断して見ていると、金・銀だけ止まる時間帯が出てきます。
公式サイトは「24時間取引が可能」と書いている
ここは公式サイトの説明と実際の仕様が食い違っています。貴金属取引ページの本文には「これらの貴金属は、24時間取引が可能なので、いつでも市場の動きに合わせてポジションを取ることができます」とあります。同じサイトの銘柄表が示す1日22時間57分とは合いません。

一方で、Vantage公式のアカデミー記事「金の取引時間とは?いつゴールド市場は開くのか」(2026年8月3日公開)は「実際には週5日、1日あたり約23時間に近い形です」と書いていて、こちらは銘柄表と整合します。ただしこの記事は一般論として書かれていて、Vantage自身の取引時間は一度も出てきません。「正確な時間はブローカーの商品仕様で確認してください」で終わっています。
Vantageの日本語ヘルプセンター全61記事を本文まで検索したところ、「ゴールド」「XAU」「GMT」「サーバー時間」はすべて0件でした(2026年9月4日)。「取引時間」を含む記事は1本だけで、そこに書かれているのは「取引を始める前に、商品の市場取引時間をご確認ください」の一文のみです。金の取引時間を知りたい人がヘルプから辿り着ける情報は、実質ありません。
2026年9月に金の時間が変わるのは9月8日だけ
祝日に伴う取引時間の変更は、毎月お知らせで告知されます。2026年9月分(9月1日公開)を見ると、金・銀・プラチナ・パラジウム・銅に印が付いているのは9月8日の1日だけで、内容は「終了 3:30」。米国のレイバーデーにあたる週明けで、通常より2時間28分早く閉まります。

9月に告知されている他の8日(9月1日・7日・14日・18日・24日・25日・28日、10月1日)は株価指数や個別株が対象で、金は通常どおりです。
夏時間の切り替えは告知されないが、日本時間は1時間ずれる
サマータイムの開始・終了に合わせて、Vantageは「取引時間の変更について」というお知らせを出します。2026年3月2日(米国夏時間開始)と2025年10月30日(同終了)の告知を確認しましたが、対象銘柄はココア・コーヒー・砂糖・原油・株価指数・債券・欧州株・新興国通貨で、金と銀は一覧に入っていません。
入っていない理由は、金の取引時間がサーバー時間で固定されているからです。サーバーのGMTオフセットが動けば、サーバー時間の01:01〜23:58はそのままでも、日本時間の見え方だけが1時間後ろにずれます。切り替え後の実際の時刻は、その時期にもう一度銘柄表を見て確かめてください。
もうひとつ、切り替え日そのものに注意が要ります。2025年11月2日の米国夏時間終了時、Vantageは日本時間13:00〜20:00にサーバーメンテナンスを行いました。告知にはこう書かれています。
- 利確/損切り:メンテナンス中は実行されません
- ストップアウト:メンテナンス中にストップアウト水準に達しても決済は行われません
メンテナンス中はストップアウトが実行されないと書かれた公式お知らせの原文(クリックで開く)

7時間にわたって、逆指値もロスカットも作動しない状態でポジションが放置されます。金を持ち越したまま切り替え日を迎えるなら、証拠金を厚くするか、いったん決済しておくのが無難です。告知は実施の2〜3日前に出ます。
レバレッジ1,000倍が100倍に下がる時間が週に9時間20分ある

Vantageは金の最大レバレッジを1,000倍と案内しています。ただし「ダイナミックレバレッジ」と呼ばれる時間帯だけ、金は100倍まで引き下げられます。2026年8月31日〜9月4日の週で数えると、その時間は合計9時間20分。金が取引できる114時間44分の8.1%にあたります。
引き下げの対象になるのは、その時間帯に新規で約定したポジションだけです。すでに持っているポジションの証拠金が急に10倍になることはありません。
金だけを対象にした引き下げが2026年5月5日から動いている
根拠は「【更新】金 (ゴールド)銘柄レバレッジ調整に関するご案内」(2026年4月30日公開)です。ここに数字がそのまま書かれています。
- 適用開始:2026年5月5日(火)午前5:30(日本時間)
- 通常時:1,000倍
- ダイナミックレバレッジ期間中:100倍(変更前は200倍)
200倍から100倍への変更が書かれた公式お知らせの原文(クリックで開く)

もともとは200倍でした。それが2026年5月に100倍へ半減しています。金だけを名指しした告知が出ているのはこの1本だけで、銀・原油・株価指数は別枠です。
引き下げが起きる4つの場面
制度そのものは2026年3月18日の「【重要】ニュース発表時および市場オープン・クローズ時間帯におけるレバレッジ一時調整のお知らせ」で発表されました。適用される時間帯は4つです。
| 場面 | 公式の書き方 | 金の場合(日本時間) |
|---|---|---|
| 経済指標 | 発表の15分前〜発表後5分 | 1本につき20分 |
| 月曜のオープン後 | 市場オープン後30分 | 月曜 7:01〜7:31 |
| 月〜木のクローズ前 | 市場クローズ30分前 | 火〜金の朝 5:28〜5:58 |
| 金曜のクローズ前 | 市場クローズ3時間前 | 土曜 2:57〜5:57 |
4つの時間帯と商品別の制限値が書かれた公式お知らせの原文(クリックで開く)

効いてくるのは金曜です。週末を持ち越さない人ほど金曜の夜から土曜未明に手を出しますが、その3時間は金の新規建てが100倍に固定されます。日本時間の深夜2時57分から朝5時57分まで、1ロット建てるのに約70万円が必要になる計算です。

週次のお知らせに、対象の指標が日本時間で載っている
どの指標が対象になるかは毎週金曜前後に「ダイナミックレバレッジ適用のお知らせ」として公開されます。2026年9月4日時点の最新は8月28日公開の「8月31日〜9月4日」版で、指標が12本、日本時間つきで並んでいます。
| 日時(日本時間) | 指標 | 金が100倍になる時間帯 |
|---|---|---|
| 8/31(月) 10:30 | 中国 製造業PMI | 10:15〜10:35 |
| 8/31(月) 21:00 | ドイツ 消費者物価指数 | 20:45〜21:05 |
| 8/31(月) 22:45 | 米国 シカゴPMI | 22:30〜22:50 |
| 9/1(火) 22:45 | 米国 製造業PMI | 22:30〜22:50 |
| 9/1(火) 23:00 | 米国 ISM製造業PMI | 22:45〜23:05 |
| 9/2(水) 11:00 | NZ準備銀行 金利決定 | 10:45〜11:05 |
| 9/2(水) 21:15 | 米国 ADP雇用者数 | 21:00〜21:20 |
| 9/2(水) 22:45 | カナダ銀行 金利決定 | 22:30〜22:50 |
| 9/2(水) 23:30 | 原油在庫量 | 23:15〜23:35 |
| 9/3(木) 22:45 | 米国 サービス業PMI | 22:30〜22:50 |
| 9/3(木) 23:00 | 米国 ISM非製造業PMI | 22:45〜23:05 |
| 9/4(金) 21:30 | 米国 非農業部門雇用者数 | 21:15〜21:35 |

この週の制限値は、FXが200倍、金が100倍、銀50倍、原油10倍、株価指数100倍、コモディティ5倍。2026年3月の制度告知にあった「原油20倍・株価指数50倍」からは変わっていて、制度告知のほうが更新されずに残っています。実際に適用される数字は毎週のお知らせで確認するのが確実です。
1週間で9時間20分。うち5時間30分は指標と関係なく発生する
この週の告知から、金が100倍になる時間を合計してみます。
| 内訳 | 時間 |
|---|---|
| 経済指標12本(20分ずつ・重複2組を差し引き) | 230分 |
| 月〜木のクローズ30分前 ×4日 | 120分 |
| 月曜のオープン後30分 | 30分 |
| 金曜のクローズ3時間前 | 180分 |
| 合計 | 560分=9時間20分 |
| 週の取引可能時間に対する割合 | 8.1% |
注目したいのは内訳です。指標に紐づく230分は週によって増減しますが、残りの330分(5時間30分)はオープンとクローズの前後で、指標が何本あろうと毎週必ず発生します。「重要指標を避ければいい」という対策では半分しかカバーできません。
なお、9月2日の「原油在庫量」のように原油向けの指標も一覧に混ざっています。お知らせは指標と商品を対応づけていないため、この20分で金も下がるのかどうかは告知からは読み取れません。上の集計では対象に含めて計算しています。
規約は「事前通知なしでいつでも変更できる」と書いている
この仕組みの法的な裏づけは顧客契約4.1条です。「市場の変動性、流動性の状況、お客様の口座資本、予定されている経済指標もしくはニュースイベント(中略)への対応を含みますが、これらに限定されることなく、事前通知の有無にかかわらず、自動または手動により、いつでも(リアルタイムを含みます)適用されるレバレッジ比率、証拠金率または必要預託額を、その単独の裁量により調整する権利を留保します」とあります。
週次のお知らせは義務ではなく運用上のサービスだ、と読むのが正しい理解です。金曜のクローズ前に建てるつもりなら、証拠金は100倍で計算しておいてください。
ゴールド1ロットの必要証拠金は約7万円。公式の計算機は1.5倍を返す

金1ロット=100オンス。金価格4,472.65ドル、ドル円156.067円(2026年9月4日12時14分)で計算すると、取引金額は6,980万円、レバレッジ1,000倍なら必要証拠金は約69,800円です。ダイナミックレバレッジ中の100倍なら約698,000円になります。
ところが同じ条件をVantage公式のトレード計算機に入れると104,690円と出ます。ちょうど1.5倍です。
ロット数・レバレッジ別の必要証拠金
| ロット数 | 取引金額 | 1,000倍 (通常時) | 500倍 | 200倍 | 100倍 (制限時) |
|---|---|---|---|---|---|
| 0.01 | 698,033円 | 698円 | 1,396円 | 3,490円 | 6,980円 |
| 0.1 | 698万円 | 6,980円 | 13,961円 | 34,902円 | 69,803円 |
| 0.5 | 3,490万円 | 34,902円 | 69,803円 | 174,508円 | 349,017円 |
| 1 | 6,980万円 | 69,803円 | 139,607円 | 349,017円 | 698,033円 |
| 3 | 2億940万円 | 209,410円 | 418,820円 | 1,047,050円 | 2,094,099円 |
計算式は「金価格 × 100 × ロット数 ÷ レバレッジ × ドル円」です。金価格は日々動くので、桁感をつかんだうえで自分のタイミングで計算し直してください。

公式の計算機と全銘柄ページで金額が1.5倍ずれる
公式サイトには「トレード計算機」(/trading/fees/trading-calculator/)があり、銘柄・レバレッジ・ロット数を入れると必要証拠金を出してくれます。ここにXAUUSD・1ロット・1,000倍・円口座を入れた結果が104,690円でした。
検証は、価格と計算結果を同じ瞬間に取得して行いました。公式サイトのライブ配信フィードで金価格が4,472.65ドルだと確認した直後に計算機を叩き、返ってきたのが670.88ドル(=104,690円)。逆算すると1ロットの取引金額を67万1,000ドルとして扱っていることになり、これは金価格 × 150オンスです。全銘柄ページに載っている契約サイズ100オンスと一致しません。
| 銘柄 | 公式の契約サイズ | 計算機から逆算した契約サイズ | ずれ |
|---|---|---|---|
| EURUSD | 100,000 | 100,000 | 一致 |
| USDJPY | 100,000 | 100,000 | 一致 |
| XAUUSD | 100 | 150 | 1.5倍 |
| XAGUSD | 5,000 | 500 | 10分の1 |
| XPTUSD | 10 | 1 | 10分の1 |
FXの2銘柄では計算機の答えが公式の契約サイズとぴったり合います。EURUSDを1,000倍・1ロットで計算すると116.271ドルで、これは1.16271×100,000÷1,000。USDJPYはちょうど100ドル。ずれているのは貴金属だけです。
XAUUSD・XAUJPY・XAUEUR・XAUAUDの4銘柄でレバレッジ1倍の必要証拠金を取得すると、どれも約67万1,000ドルという同じ数字が返ってきました。XAUJPYは1オンス約69万8,000円、XAUEURは約3,848ユーロと価格がまったく違うのに、結果が変わりません。計算機が銘柄ごとの価格を見ずに、金というカテゴリで1つの値を返している状態です。
同じ計算機の「ピップ値」欄にも不具合があります。ロット数を1から10に変えても値が動かず、返ってくる数字(EURUSD 1.3/XAUUSD 2.1)は、その時点のライブスプレッドと一致していました。ピップ値ではなくスプレッドを表示しているように見えます。
どちらを信じて資金を用意すればいいか
最終的な必要証拠金を決めるのは取引プラットフォームです。MT4/MT5の気配値表示で銘柄を右クリックし「仕様」を開くと、その口座に実際に適用される契約サイズと証拠金が出ます。実際に発注する前に、ここで契約サイズが100なのか150なのかを確認してください。
資金計画としては、多いほうの数字(104,690円)で用意しておけばどちらに転んでも足ります。逆に契約サイズ100オンスで計算した69,803円ちょうどしか入れていない場合、計算機の値が正しければ発注が通りません。
スプレッドを実測した。公表0.16に対して実測は0.21〜0.22

Vantageが全銘柄ページに載せているXAUUSDのスプレッドは0.16です。2026年9月4日の東京時間に1,956回のティックを取って中央値を出したところ、実測は0.22でした。公表値より約4割広いことになります。
公式のライブ配信フィードで計測した
計測に使ったのは、Vantage公式サイトが価格表示に使っている配信フィードです。トップページや銘柄ページの価格が動いているのは、このフィードから買値と売値が届いているからで、そこに流れる数字をそのまま記録しました。第三者の集計サイトではなく、公式サイトが読者に見せているのと同じ値です。
| 銘柄 | 公表値 | 実測 最小 | 実測 中央値 | 実測 最大 |
|---|---|---|---|---|
| XAUUSD | 0.16 | 0.21 | 0.22 | 0.26 |
| XAUJPY | 55.75 | 51 | 66 | 106 |
| XAGUSD(銀) | 0.02 | 0.021 | 0.021 | 0.021 |
| EURUSD(参考) | 1.820 | 1.3 | 1.3 | 2.0 |
計測は日本時間12:10〜13:30、銘柄ごとに1,956ティック。参考に並べたEURUSDは、公表1.820に対して実測1.3ピップスと公表より狭い結果でした。金だけが公表値を上回っています。
1ロットあたりのコストに直すと3,433円
スプレッド0.22は、100オンス分で22ドル。ドル円156.067円なら3,433円です。建てた瞬間にこれだけの含み損を背負うことになります。
| 銘柄 | 1ロットのスプレッドコスト | 取引金額に対する比率 |
|---|---|---|
| XAUUSD | 3,433円 | 0.0049% |
| XAUJPY | 6,600円 | 0.0095% |
| XAGUSD(銀) | 16,387円 | 0.0315% |
| EURUSD(参考) | 2,029円 | 0.0112% |
ここは金の評価が変わるところです。1ロットの金額だけ見ると金のほうが高くつきますが、取引金額に対する比率ではXAUUSDが0.0049%で、EURUSDの0.0112%より狭い。金1ロットは6,980万円分のポジションで、EURUSD1ロット(約1,815万円)の3.8倍あるからです。「金のスプレッドは広い」という印象は、絶対値の桁が大きいことから来ています。
逆に割高なのは銀です。0.0315%はXAUUSDの6.4倍。レバレッジも100倍しかないので、貴金属で回すなら金のほうが条件は良好です。
XAUJPYは金額が大きく見えるだけではない
XAUJPYのスプレッド66円は、価格が約698,000円なので比率にすると0.0095%。XAUUSDの約1.9倍です。単位の違いによる錯覚ではなく、実際に広めに設定されています。
ばらつきも大きめでした。XAUUSDが0.21〜0.26の範囲に収まったのに対し、XAUJPYは51〜106と2倍以上に開いています。それでも持ち越しコストまで含めると結論は変わります。次の章で並べます。
スワップは買いが1日12,568円のマイナス。XAUJPYなら3,592円

金は買って持ち越すとコストがかかります。公式のトレード計算機で2026年9月4日に取得した1ロット1日あたりのスワップは、XAUUSDの買いが−12,568円、売りが+5,098円。同じ100オンスの金でもXAUJPYなら買いが−3,592円で、3分の1以下でした。
公式サイトにスワップの一覧表がない
Vantageには「スワップレート」という専用ページ(/trading/fees/swap-rates/)があります。ところが中身はスワップ金利とは何かという解説文だけで、銘柄別の数値が1つも載っていません。金利がどう決まるかの説明があって、そのまま口座開設の案内で終わります。

数値が取れるのは、同じ公式サイトのトレード計算機だけです。銘柄・ロット数・保有日数・口座通貨を入れると、スワップロングとスワップショートが返ってきます。
金4銘柄のスワップ(2026年9月4日)
| 銘柄 | 買い (1ロット・1日) | 売り (1ロット・1日) | 買いの年率換算 |
|---|---|---|---|
| XAUUSD | −12,568円 | +5,098円 | −4.38% |
| XAUJPY | −3,592円 | +2,040円 | −1.25% |
金額は計算機が返した値そのままです。前章のとおりこの計算機は金の契約サイズを150オンスとして扱っているように見えるため、100オンスで持つ場合は0.67倍(XAUUSD −8,379円/XAUJPY −2,395円)になります。年率換算はどちらの契約サイズでも変わりません。
100オンス換算の−8,379円は、1,000倍で建てたときの必要証拠金69,803円の12%にあたります。買いのポジションを8日持ち越すと、証拠金と同じ額がスワップだけで出ていく計算です。金の買い持ちを長期でやる場所ではありません。
XAUJPYのほうが持ち越しコストが安い理由
スワップは2つの資産の金利差で決まります。XAUUSDを買うのは「金を買って米ドルを売る」ことなので、米ドルの金利を払います。XAUJPYを買うのは「金を買って円を売る」ことなので、払うのは円の金利です。ドルと円の金利差がそのままコスト差になって出ています。
方向は別のデータでも裏が取れました。公式サイトの全銘柄ページが内部で持っているスワップ値でも、XAUUSDのほうがXAUJPYより大きなマイナスです(−7.83対−3.08)。ただし比率は計算機の3.5倍に対してこちらは2.5倍で、2つの公式データが一致しません。倍率まで当てにせず、「XAUJPYのほうが明確に安い」までを判断材料にするのが安全です。
スプレッド差を入れても、1日持ち越すならXAUJPYが有利
XAUJPYはスプレッドが広めです。実測の中央値66円は1ロットで6,600円、XAUUSDの3,433円より3,167円多くかかります。それでも、1日の持ち越しで浮くスワップは5,984円(8,379−2,395)。1泊した時点でXAUJPYのほうが2,817円得します。
| 保有期間(買い・1ロット) | XAUUSD | XAUJPY | 有利なのは |
|---|---|---|---|
| 日をまたがない | 3,433円 | 6,600円 | XAUUSD |
| 1日持ち越し | 11,812円 | 8,995円 | XAUJPY |
| 7日持ち越し | 62,086円 | 23,365円 | XAUJPY |
| 30日持ち越し | 254,803円 | 78,450円 | XAUJPY |
スプレッド1回分に、100オンス換算のスワップを日数分足した金額です。日計りならXAUUSD、日をまたぐならXAUJPY。この線引きだけ覚えておけば足ります。

スワップが3倍になる曜日を公式が書いていない
週末2日分をまとめて調整する「3倍デー」が何曜日なのか、Vantageは公式サイトにもヘルプにも書いていません。自社のQ&A記事「CFD取引で週末や祝日にショートポジションを保有すると、手数料はかかりますか?」(2026年9月3日公開)でも、「銘柄によって水曜日または金曜日など特定の曜日に」という一般論で止まっています。
手がかりは顧客契約にあります。商品の区分ごとに条文が分かれていて、調整日が違います。
| 条文 | 対象 | 調整される曜日 |
|---|---|---|
| 5.1条(c) | マージンFX契約 | 水曜日の取引終了時点 |
| 5.2条(c) | スポットCFD (暗号通貨CFDを除く) | 金曜日の取引終了時点 |
金がどちらに当たるかは条文に明記されていません。ただし重要事項の概要7.1条は、取扱商品を「証拠金外国為替取引(FX)/株価指数CFD/エネルギーCFD/株式CFD/ソフトコモディティCFD/貴金属CFD/暗号資産CFD」と並べていて、貴金属をFXとは別立てにしています。この分け方に沿って読むと、金はスポットCFD=金曜日に3倍になる側です。
ドル円やユーロドルの感覚で「水曜の夜を避ければいい」と構えていると、金では外します。実際の曜日は、MT4/MT5の銘柄仕様にある「3日分のスワップ」の項目で確認できます。発注前に一度見ておいてください。
スワップが計算されるのは日本時間の朝6時
課金のタイミングは顧客契約5.1条(e)と5.2条(d)に「翌取引日の開始時に計算され、お客様の口座に適用されます」とあります。サーバーの取引日が変わるのは0時なので、日本時間の朝6時です。
金の取引時間は日本時間5:58で終わり、7:01に再開します。つまりスワップは板が閉じている63分の中で付くことになります。同じ日のうちに建てて決済すればスワップは発生しません(5.1条(f)・5.2条(e))。
顧客契約5.1条(d)には「マージンFX契約に関する注文が翌日に持ち越された場合、お客様は、スワップチャージまたはスワップクレジットの金額の最大10%に相当する取引手数料を当社に支払うことに同意します」とあります。この条項はマージンFX契約の側にだけあり、スポットCFDの5.2条には対応する規定がありません。金がどちらに分類されるかで、上乗せの有無も変わります。
ゴールドはどの口座タイプで取引すべきか
金だけを見るなら、判断材料は「手数料が乗るか」と「スワップが割り引かれるか」の2つです。結論を先に書くと、最初の1口座はスタンダードで問題ありません。ECNは金のスプレッドが公表されていないため、往復900円の手数料に見合うかを事前に判断できないからです。
| スタンダード | ECN | プレミアム | |
|---|---|---|---|
| 金の取引手数料 | 無料 | 1ロット往復 900円/6ドル | 無料 |
| 金のスプレッド | 非公表 (実測0.21〜0.22) | 非公表 | 非公表 |
| 金のスワップ | 通常 | 通常 | 20%割引 |
| 最大レバレッジ | 1,000倍 | 1,000倍 | 2,000倍 |
| ロスカット水準 | 10% | 10% | 0% |
| 日本からの初回入金 | 5,000円/50ドル | 5,000円/50ドル | 3,000ドル一括 |
ECNの往復900円が見合うか判断できない
手数料ページの「商品別手数料」に、貴金属は1ロット往復6.0ドルと書かれています。円口座なら0.01ロットあたり4.50円、1ロットあたり450円(往復900円)です。

問題は比較相手がないことです。スプレッド一覧ページに載っているのはEURUSD・GBPUSD・AUDUSD・USDJPYの4銘柄だけで、金のスプレッドを口座タイプ別に示した表は公式サイトのどこにもありません。「ECNならスプレッドがこれだけ縮むから900円払っても得」という計算が成立しないまま口座を選ぶことになります。
参考までに、公式が公表しているFX4銘柄では、ECNの数値がスタンダードを小数第1位で丸めた値と一致していました。詳しくは口座タイプの記事にまとめています。

プレミアムのスワップ20%割引は金が対象に入っている
プレミアム口座の特典として案内されているスワップ割引は、対象が「FX/金/銀/オイル(UKOUSD・USOUSD)/暗号通貨の円ペア」と明記されていて、金が入っています。割引率は20%。

金の買いポジションで考えると、100オンス換算のスワップ−8,379円が−6,703円になり、1日あたり1,676円浮きます。買い持ちを続ける人には効きますが、日本からプレミアム口座を使うには初回3,000ドルを一括で入金する必要があります(2026年9月4日時点)。
割引の範囲は公式サイト内で説明が割れています。口座タイプの比較表は上記の限定列挙ですが、同じプレミアム口座ページのFAQは「他の口座タイプと比較して、スワップ料金を20%割引で利用可能」と書き、ヘルプセンターの「どの取引口座タイプを利用すべきか」は「スワップ金利がすべての商品で20%割引」と書いています。金については3つとも対象に含まれるので実害はありませんが、他の商品を混ぜて運用するなら確認が要ります。
もうひとつ、プレミアム口座の「アンチスリップポイント」(低スリッページの対象銘柄)は、EURUSD・GBPUSD・USDJPYとXAUUSDの4銘柄です。金を主戦場にする人向けに設計されている面はあります。
1,000倍で1ロット建てると、金が6ドル動いただけでロスカットになる
1,000倍という数字は「少ない資金で大きく張れる」と読むより、「値動きへの耐性がほぼ無くなる」と読むほうが実態に近いです。残高10万円で金を1ロット建てた場合、金価格が5.96ドル動いた時点でロスカットになります。金の1日の値幅は40〜80ドル出ることもある相場です。
残高10万円で建てられるロット数と耐えられる値動き
| ロット数 | 必要証拠金 (1,000倍) | 金価格1ドルの損益 | ロスカットまでの値動き |
|---|---|---|---|
| 1 | 69,803円 | 15,607円 | 5.96ドル |
| 0.1 | 6,980円 | 1,561円 | 63.6ドル |
| 0.01 | 698円 | 156円 | 640ドル |
ロスカット水準は証拠金維持率10%で計算しています。1ロットの場合、証拠金69,803円の10%(6,980円)まで有効証拠金が減った時点で強制決済。残高10万円からの許容損失は93,020円で、金1ドルあたりの損益15,607円で割ると5.96ドルです。

さらにスプレッドがあります。実測0.22で1ロットを建てると、その瞬間に3,433円(残高の3.4%)の含み損からスタートします。1ロットは、残高10万円のトレーダーが触れるサイズではありません。
現実的な出発点は0.01ロットです。640ドルの値動きに耐えられ、スプレッドも34円で済みます。金の値動きに慣れてから0.05〜0.1へ上げていく順番をおすすめします。
上の計算に使った10%は、公式サイトの口座タイプ比較表とヘルプセンターの値です。一方でトップページの注記は20%、顧客契約11条は「維持率100%で追加証拠金請求モード・50%以下で決済開始」と書いていて、公式サイト内だけで4通りの数字が存在します。ゼロカットの適用条件とあわせて、口座タイプの記事で条文ごとに整理しました。
Vantageでゴールドを取引する手順
口座開設から金のチャートを開くまでは、慣れていれば30分ほどです。金専用の口座を作る必要はありません。スタンダード口座を1つ持っていれば、そのままXAUUSDを取引できます。
1. 口座を開設して本人確認を通す
登録は3項目(氏名・メールアドレス・電話番号)から始まり、本人確認は3段階です。口座開設から7日以内に本人確認を終えると15,000円の口座開設ボーナスが受け取れます(プレミアム口座は対象外)。手順は口座開設の記事にまとめています。

2. 入金する
最低入金額は円口座で5,000円。0.01ロットの金なら必要証拠金698円なので、5,000円でも建てられます。ただし前章のとおり値動きへの耐性を考えると、金を触るなら3万円以上は入れておきたいところです。入金方法ごとの上限や手数料は入金の記事を見てください。

3. MT4/MT5にXAUUSDを表示する
金はデフォルトの気配値一覧に入っていないことがあります。表示メニューから「気配値表示」を開き、銘柄名の入力欄にXAUUSDと打ってEnterを押すとリストに追加されます。あとはダブルクリックでチャートが開きます。
このとき、同じ画面で銘柄を右クリックして「仕様」を開いてください。契約サイズ・スワップの買い/売り・3倍になる曜日・ストップアウト水準が、その口座に実際に適用される値で表示されます。この記事で触れた公式サイト内の食い違いは、すべてここで答え合わせができます。
\ 7日以内の本人確認で15,000円分のボーナス /
最大レバレッジ1,000倍/MT4・MT5対応/口座の開設・維持は無料
Vantageのゴールドに関するよくある質問
まとめ|Vantageのゴールドで最初に押さえる4点
金の取引条件は、公式サイトの1ページを見るだけでは組み立てられません。銘柄仕様は全銘柄ページ、レバレッジの制限はお知らせ、スワップは計算機、調整日は顧客契約と、情報が4か所に散っています。この記事で確認した要点を並べておきます。
- 1,000倍は常時ではない。指標の前後とオープン・クローズ前は100倍。週9時間20分あり、うち5時間30分は指標と無関係に毎週発生する
- 取引時間は日本時間7:01〜翌5:58。毎日63分は板が閉じる。公式サイトの「24時間取引が可能」という説明は銘柄表と合っていない
- 持ち越すならXAUJPY。スプレッドは広いが、マイナススワップがXAUUSDの3分の1以下。1泊した時点で逆転する
- 必要証拠金は公式内で1.5倍ずれている。全銘柄ページの契約サイズ(100オンス)と、トレード計算機の出力が一致しない。発注前にMT4/MT5の銘柄仕様で確認する
数値はすべて2026年9月4日に確認したものです。価格に連動する項目は日々動くので、実際に発注する前にご自身の口座の銘柄仕様で見直してください。
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