FX取引において、スプレッドはエントリー直後に負担する“見えないコスト”として、利益率を大きく左右する重要ファクターです。
XMは口座タイプや取引銘柄によってスプレッド幅が大きく変動し、「広すぎて勝てない」「ドル円やゴールドのスプレッドがいくら?」といった疑問を抱えるトレーダーも少なくありません。

確かにXMはスプレッドが広いってよく聞くよね



XMにはスプレッドが狭い口座もあるからぜひ最後まで読んでみてね
本記事では、スタンダード/マイクロ/ゼロ口座(KIWAMI含む)それぞれの平均スプレッドを詳細に比較し、主要通貨ペア・CFD銘柄の一覧、時間帯別の広がりポイントを網羅。さらに、スプレッドコストを最小化するテクニックや「勝てない原因」の解消法も解説します。
XMスプレッドとは?


XMのスプレッドは、「買値(Bid)」と「売値(Ask)」の差を指し、トレード開始直後に必ず支払うコストです。スプレッドが狭いほど、価格が有利に動かなくても早く損益ゼロになるため、特に短期売買ほど重要視されます。
以下では、その定義とリアルタイムで確認する方法、そしてXMが採用する「変動制スプレッド」の仕組みと、そのメリット・デメリットについて解説します。
スプレッドの定義



まずは、スプレッドの仕組みについて確認してみよう
- Bid(売値):あなたが「売りたい」と思ったときの価格
- Ask(買値):あなたが「買いたい」と思ったときの価格
たとえば、ある瞬間の為替レートが次のように表示されていたとします。
用語 | 表示例 | 説明 |
---|---|---|
Bid | 109.500 円 | この価格で「売り注文」を出せる |
Ask | 109.515 円 | この価格で「買い注文」を出せる |
そして、売りまたは買いの注文を出す場合のスプレッドは以下の通りになります。
109.515 − 109.500 = 0.015円
- 「0.015円」は FX の呼び方では 1.5 pips
- 1 pips = 0.01 円
- 0.015 ÷ 0.01 = 1.5 pips
つまり、このときのスプレッドは 1.5 pips です。



1ロットの取引をしたら0.015円のスプレッドが発生するの?



ううん、これはあくまで1通貨分の差額だよ。
XMでは、1ロットあたり100,000通貨となっているため、仮に1ロット分の取引をした場合のスプレッド手数料は1,500円となります。
0.015 × 100,000 = 1,500円
MT4/MT5での確認方法
MT4/MT5アプリを起動したら画面下にあるタブから【気配値】を選択しましょう。
確認したい銘柄名の下に「現在時刻 スプレッド」のように表示されています。ここから現時点でのスプレッドの数値を確認することができます。
気配値に確認したい銘柄が表示されていない場合は、検索バーをタップし銘柄名を入力します。
続いて、表示された銘柄の左側にある「+」をタップしましょう。
これで気配値に銘柄が表示されるようになります。
「変動制スプレッド」の仕組みとメリット・デメリット
XMは市場の流動性に応じてスプレッドが常に変動する「変動制スプレッド」を採用しています。
これは、インターバンク市場のレートと連動し、取引参加者が多い時間帯は狭く、流動性が低い時間帯や重大ニュース時には広がる仕組みです。
- 市場連動性:
実需に近いスプレッドで取引できる - 平常時の低コスト:
欧米市場時間帯など流動性が高い時間は狭いスプレッド - リスクヘッジ:
急変動時にスプレッドを広げることで、極端なスリッページやカバーリングリスクを抑制
- 取引時間帯に依存:
早朝やセッション間、経済指標発表時はスプレッドが大幅に広がる - コストの見えづらさ:
「今この瞬間」のコストが常に変わるため、平均値だけ見ると実際の取引コストと乖離しやすい - 短期トレードへの影響:
スキャルピングなど薄利を積む戦略では、広がった瞬間のコスト負担が大きく響く
以上を踏まえ、XMで取引する際は、主要市場がオープンしている時間帯にエントリー・決済を行い、経済指標発表時や流動性の低い早朝は控えるなど、変動制スプレッドの特徴を意識したトレード設計が重要です。
XMの通貨ペア・銘柄別スプレッド一覧


FX通貨ペア
通貨ペア | スタンダード/マイクロ | KIWAMI極口座 | ゼロ口座 |
---|---|---|---|
AUD/CAD | 3.3 | 2.5 | 1.8 |
AUD/CHF | 3.1 | 1.5 | 1.3 |
AUD/JPY | 3.1 | 2.0 | 1.5 |
AUD/NZD | 3.7 | 2.7 | 2.0 |
AUD/USD | 2.3 | 1.3 | 0.8 |
CAD/CHF | 3.6 | 1.5 | 1.7 |
CAD/JPY | 3.2 | 2.2 | 2.0 |
CHF/JPY | 4.1 | 3.1 | 2.4 |
CHF/SGD | 27.5 | 20.5 | 23.5 |
EUR/AUD | 3.4 | 2.8 | 2.5 |
EUR/CAD | 2.5 | 1.3 | 1.8 |
EUR/CHF | 2.4 | 1.8 | 2.1 |
EUR/DKK | 41.7 | 36.7 | 35.5 |
EUR/GBP | 1.8 | 1.7 | 0.7 |
EUR/HKD | 53.4 | 38.4 | 40 |
EUR/HUF | 36.5 | 26.5 | 38 |
EUR/JPY | 2.1 | 1.7 | 1.2 |
EUR/NOK | 170 | 160 | 155 |
EUR/NZD | 4.0 | 3.1 | 3.4 |
EUR/PLN | 66.5 | 46.5 | 58 |
EUR/SEK | 130 | 110 | 105 |
EUR/SGD | 18.5 | 10.5 | 11.2 |
EUR/TRY | 740 | 680 | 780 |
EUR/USD | 1.6 | 0.8 | 0.2 |
EUR/ZAR | 245 | 175 | 165 |
GBP/AUD | 3.8 | 2.8 | 3 |
GBP/CAD | 4.3 | 2.5 | 3.2 |
GBP/CHF | 3.7 | 2.1 | 3 |
GBP/DKK | 106 | 96 | 107 |
GBP/JPY | 3.8 | 1.5 | 1.2 |
GBP/NOK | 162 | 142 | 205 |
GBP/NZD | 6.5 | 5.0 | 5.6 |
GBP/SEK | 170 | 150 | 145 |
GBP/SGD | 32 | 22 | 24.5 |
GBP/USD | 1.8 | 0.8 | 0.9 |
NZD/CAD | 3.8 | 2.3 | 1.9 |
NZD/CHF | 3.9 | 1.7 | 1.8 |
NZD/JPY | 3.2 | 2.2 | 1.5 |
NZD/SGD | 28.6 | 13.6 | 14 |
NZD/USD | 2.8 | 2.0 | 1.2 |
SGD/JPY | 21.5 | 11 | 12 |
USD/CAD | 2.3 | 1.9 | 1.3 |
USD/CHF | 1.9 | 1.1 | 1.2 |
USD/CNH | 3.6 | 3.1 | 1,000 |
USD/DKK | 36.5 | 33.5 | 34 |
USD/HKD | 4.0 | 3.0 | 3 |
USD/HUF | 55 | 30 | 47.5 |
USD/JPY | 2.0 | 0.8 | 0.2 |
USD/MXN | 216 | 156 | 180 |
USD/NOK | 164 | 144 | 174 |
USD/PLN | 38.5 | 26.5 | 37.5 |
USD/SEK | 120 | 135 | 110 |
USD/SGD | 21.1 | 12.1 | 12.5 |
USD/TRY | 480 | 430 | 480 |
USD/ZAR | 11.5 | 9.5 | 16 |
貴金属
シンボル | スタンダード/マイクロ | KIWAMI極口座 | ゼロ口座 |
---|---|---|---|
GOLD | 2.7 | 1.6 | 1.4 |
SILVER | 3.0 | 2.0 | 2.6 |
XAUEUR | 3.5 | 2.5 | 3.2 |
XPDUSD | 57 | 40 | 39.5 |
XPTUSD | 39 | 30 | 29.5 |
コモディティ(商品)
シンボル | 最小スプレッド |
---|---|
SBEAN-JUL25 | 0.0185 |
CORN-JUL25 | 0.0100 |
SUGAR-JUL25 | 0.0006 |
WHEAT-JUL25 | 0.0165 |
HGCOP-JUL25 | 0.0060 |
COFFE-JUL25 | 0.0055 |
COCOA-JUL25 | 15 |
COTTO-JUL25 | 0.0030 |
株式指数(現物)
シンボル | 最小スプレッド |
---|---|
AUS200Cash | 1.9 |
CA60Cash | 0.85 |
ChinaHCash | 3.9 |
EU50Cash | 1.6 |
FRA40Cash | 1.7 |
GER40Cash | 1.8 |
GerMid50Cash | 23 |
GerTech30Cash | 1.5 |
HK50Cash | 8 |
IT40Cash | 10 |
JP225Cash | 7 |
NETH25Cash | 0.3 |
SA40Cash | 55 |
SPAIN35Cash | 6 |
SWI20Cash | 4 |
UK100Cash | 1.4 |
US100Cash | 1.8 |
US2000Cash | 0.6 |
US30Cash | 4 |
US500Cash | 0.6 |
株式指数(先物)
シンボル | 最小スプレッド |
---|---|
EU50-JUN25 | 3.0 |
FRA40-JUN25 | 3.5 |
GER40-JUN25 | 3.75 |
JP225-JUN25 | 14 |
SWI20-JUN25 | 6.8 |
UK100-JUN25 | 4.5 |
US100-JUN25 | 4.3 |
US30-JUN25 | 9.6 |
US500-JUN25 | 1.3 |
USDX-JUN25 | 0.05 |
VIX-MAY25 | 0.08 |
エネルギー
シンボル | 現物 | 先物 |
---|---|---|
BRENT | 0.03 | 0.03 |
NGAS | 0.012 | 0.033 |
OIL | 0.03 | 0.03 |
OILMn | – | 0.03 |
GSOIL | – | 1.35 |
XMでスプレッドが広がる時間帯と要因


FX市場では「スプレッド(売値と買値の差)」が常に一定ではなく、時間帯やニュースなどによって大きく変動します。広がる(スプレッドが拡大する)主な場面とその背景を見てみましょう。
日本時間早朝・NYクローズ後のスプレッド急拡大パターン
- 市場参加者が少ない時間帯
日本時間の午前4~6時頃は、欧米勢が寝静まって流動性が低下。売買注文が減るとディーラーはリスク回避のためにスプレッドを広げます。 - NY市場クローズ直後
ニューヨーク市場が午後5時にクローズすると欧米の大口注文が一気に減少。東京市場もまだ本格稼働前なので、取引量が細り、スプレッドが急に拡大します。



流動性の低い時間帯の取引はあまりおすすめできないね



流動性の高い時間帯っていつ?
流動性の高い時間帯
- 東京市場:午前9時~正午
- ロンドン市場:午後4時(GMT)~午後12時
- ニューヨーク市場:午後1時~午後5時


経済指標発表/要人発言時のスプレッド変動事例
- 重要指標前後の警戒感
米雇用統計や日銀会合など、注目度の高い指標発表直前はポジション調整の注文が増加。リスク回避としてブローカーはスプレッドを広げることがあります。 - 要人発言の瞬間スパイク
FRB議長や財務相のコメントなどサプライズ要人発言があると、一瞬で価格が跳ね上がり、数秒〜数十秒間スプレッドが極端に広がることがあります。



実際どれだけ広がったの?



2024年米雇用統計発表直後では、USD/JPYでスプレッドが0.5pips→3.0pipsまで拡大したよ
流動性低下時に「勝てない」と感じる理由
- 滑り(スリッページ)発生率の増加
流動性が低いと、自分の希望価格で約定せず、意図しない価格で約定してしまいやすくなります。これが「勝てない」原因の一つです。 - チャートがギザギザに動く
ボラティリティ(価格変動幅)が急増し、テクニカル指標が騙しサインを頻発。トレード戦略が裏目に出やすくなります。 - ストレスと判断ミス
短期間で上下を繰り返すと心理的プレッシャーが増大。冷静なエントリー/イグジット判断が難しくなり、結果的に損失が膨らみます。
対策としては、流動性が低い時間帯や重要指標直後はエントリーを控え、値動きが安定する時間帯を選ぶことで「勝てない」リスクを減らせます。
XMでスプレッドコストを最小化するテクニック


FXトレードでは、スプレッドが「見えないコスト」として利益を削ります。ここでは、無駄なコストを抑え、実質的な手取りを増やす3つの方法をご紹介します。
最適な取引時間帯と銘柄の選び方
FX市場は世界中で24時間動いていますが、全ての時間帯が同じように“取引しやすい”わけではありません。スプレッドを最小化し、スリッページや約定拒否のリスクを減らすためには、次のポイントを意識しましょう。
- 流動性が最も高い時間帯を狙う
- 取引量の多い「メジャー通貨ペア」を選ぶ
- ニュースや指標発表のタイミングを避ける
- 自分のライフスタイルに合わせた「ゴールデンタイム」を見つける
このように「いつ」「何を」取引するかを戦略的に組み立てることで、常に狭いスプレッドでエントリーでき、無駄なコストを大きく減らせます。交易タイミングと銘柄選びを最適化し、効率的なトレードを目指してください。
XMポイント&キャッシュバックで実質スプレッド軽減
XMでは「XMポイント(XMP)」という独自のロイヤリティプログラムを提供しており、取引量に応じて自動的にポイントが貯まります。
- 現金に交換
- ボーナスクレジットに交換
たとえば、スタンダード口座で1ロット(100,000通貨)を取引すると数十ポイントが付与され、そのポイントは現金やボーナスへ交換できます。現金交換の場合は会員ページで申請するとリアル口座残高に反映され、ボーナス交換では証拠金として使えるため、いずれも後からスプレッドや手数料の一部を取り戻す効果があります。





XMにキャッシュバックキャンペーンなんてあった?



XMではないけどタリタリやマネチャといったキャッシュバックサイトを使うことでさらに軽減できるよ
トレード手法と口座タイプ
FXの手法によって「向いている口座タイプ」は変わります。XMでは4つの口座があり、それぞれ特徴が異なるため、自分のトレードスタイルに合わせて選ぶことがコスト最適化の鍵です。
1. スイングトレード(数日~数週間保有)向き:スタンダード/マイクロ口座
スイングトレードでは、数日~数週間かけて数十~数百pipsの値幅を狙うため、1回の取引で支払うスプレッドの差は相対的に小さく、じっくり長期保有できるスタンダード/マイクロ口座が適しています。
これらの口座はスプレッドがやや広めですが、取引手数料がゼロで、入金ボーナスやXMポイント(XMP)還元を受けられるメリットがあります。長期ポジションならボーナス分だけ実質コストを下げられるため、コスト面でも有利です。
2. スキャルピング(数秒~数分で利確)向き:ゼロ口座
スキャルピングでは、数秒~数分で数pipsを積み重ねていくため、スプレッドの狭さが利益を大きく左右します。ここでは最小0.0~0.2pipsという極薄スプレッドを実現したゼロ口座が向いています。
往復で約1ドル/1ロットの手数料はかかりますが、超薄利のトレードであれば、手数料込みでも総コストを抑えられます。ボーナスやXMPは利用できない点に注意が必要ですが、高速売買で回数をこなすトレーダーには最適です。



KIWAMI極口座は?



KIWAMI極口座は基本的にどのトレード手法にも向いているよ
手法 | 推奨口座 | 主なコスト | ボーナス/XMP利用 |
---|---|---|---|
スイング | スタンダード/マイクロ | 広めのスプレッドのみ | あり |
デイトレ・マルチタイム | KIWAMI極 | 超狭スプレッド(手数料無料) | なし |
スキャルピング | ゼロ口座 | 最狭スプレッド+往復手数料1lot/$1 | なし |
【FAQ】XMのスプレッドについてよくある質問


XMでは口座残高や保有ポジション量でスプレッドが変わる?
XMでは口座残高・ポジション量にかかわらず同一スプレッドです。残高が多くてもスプレッド優遇はありません。
XMで固定制スプレッド口座はありますか?
ありません。XMは全口座とも変動制スプレッドを採用しています。固定制を希望する場合は他社を検討する必要があります。
ポジションサイズ(ロット数)とスプレッドコストの関係は?
スプレッド(pips)はロット数に比例してコストが増えます。
1ロットなら1.5pips×10万通貨=1,500円、2ロットなら3,000円です。
XMポイント(XMP)適用後の「実質スプレッド」は?
獲得XMPをボーナス換算すると、実質スプレッドが0.1~0.3pipsほど軽減されます。取引量に応じて変わるため、会員ページで計算してください。
どのくらいのスプレッド拡大を「正常」と見るべき?
主要通貨ペアで平常時の3倍程度の一時拡大(例:1.5→4.5pips)までは正常範囲です。それ以上は異常事態の可能性もあるため注意。
XMにスプレッド上限(最大値)は設定されていますか?
XMに上限値の明記はありません。市場状況次第で10pips以上に拡大するケースもあるため、事前にピーク時の水準を把握しておきましょう。
高速EA/自動売買でスプレッドが不利になることは?
多数の小ロット注文を頻発させるEAでは、秒単位でのスプレッド拡大タイミングに巻き込まれやすく、バックテストの実績より実運用で不利になる可能性があります。
XMではスプレッド以外にコストはありますか?
スプレッド以外のコストとして「スワップポイント」「口座維持手数料(口座を放置した場合)」や「入出金手数料」があります。総合コストを把握するにはこれらも加味してください。
スリッページとスプレッドの違いは?
売値(Bid)と買値(Ask)の差額で、FX取引の「取引コスト」にあたります。
スプレッド分だけ、取引開始時から含み損の状態になります。
XMのスプレッドまとめ


- 口座タイプでコストが大きく変わる
- 通貨ペア・時間帯ごとのスプレッド把握が必須
- 他社比較でXMの立ち位置を確認
- スプレッドコストを抑えるテクニック
自分の取引スタイル(スキャルピング/デイトレ/スイング)に合わせて、最適な口座タイプと取引タイミングを選ぶことが勝率アップのカギです。
この記事を参考に、XMのスプレッドを味方につけ、有利なトレード環境を構築してください。