Axi(アクシ)にゼロカットはありません。日本から口座を開くと契約相手はAxiTrader LLC(セントビンセント・グレナディーン諸島)になり、Axi公式ヘルプの英語版は「SVGライセンスの下で取引するクライアントはマイナス残高保護の対象外」とはっきり書いています。ロスカットが間に合わずに残高がマイナスになったとき、その不足分は顧客が支払う債務です。
日本語の解説記事では「Axiは追証なしのゼロカット」「サポートに申請すれば24時間でリセットされる」と説明されています。ただ、その手順も期限も、Axiの公式文書のどこにも書かれていません。
先に押さえておきたい点が2つ。公式ヘルプの日本語版は、英語版にある「保護の対象外」という一文が訳から抜けていること。そして顧客契約6.3条が、不足額を「債務」として即時支払うと定めていることです。
| 項目 | 日本から開設したAxi口座の扱い |
|---|---|
| ゼロカット(マイナス残高保護) | なし。公式ヘルプ英語版が「NOT covered by negative balance protection」と明記 |
| 追証 | 契約上あり。顧客契約6.3条「不足額を債務として即時に支払う」 |
| 契約する法人 | AxiTrader LLC(セントビンセント・登録番号 4303 LLC 2025) |
| ロスカット(清算レベル) | MT4・MT5は20%/Axi取引プラットフォーム(独自アプリ)は50% |
| マージンコール | 証拠金維持率100%。ただし通知が届くこともタイミングもAxiは保証しない |
| マイナス残高が出たとき | ほかの口座からも出金できなくなる(入金するかポジションを閉じるまで) |
| 保護がある版 | 豪州・ニュージーランド版だけ(契約法人はAxiCorp・ASIC/NZ FSPの監督下) |
| 例外 | 「暗号資産の購入」(現物)は追証のリスクなしと公式が明記 |
この記事の数値と条文は、2026年9月13日にAxi公式サイト・公式ヘルプセンター・顧客契約PDF(2026年7月7日発効)・商品スケジュール2種(MT4&MT5版 2026年7月6日発効/Axi取引プラットフォーム版 2026年3月31日発効)で確認しました。比較サイトや他のアフィリエイトサイトは情報源にしていません。
なお、名前の似たAXIORY(アキシオリー)は別会社です。この記事はAxi(アクシ)についてだけ扱います。
Axi(アクシ)にゼロカットはない|日本の口座は「マイナス残高保護の対象外」

Axiの公式ヘルプには「ネガティブバランスと保護」という記事があります。タイトルだけ見ると保護してくれそうですが、中身は逆です。保護しない、と書いてある記事です。
しかも、日本語版と英語版で書かれている量が違います。まずそこから見ていきます。
英語版ヘルプだけが「保護の対象外」と書いている
英語版の最後の段落は、この1文です。

SVGライセンスで取引する顧客はマイナス残高保護の対象外で、発生したすべての損失に責任を負い、未払い額をすべて支払う必要がある——英語版はそう書いています。原文は「Axi clients trading under an SVG license are NOT covered by negative balance protection and are therefore liable for all losses incurred and are required to pay all outstanding amounts.」です。
同じ記事の日本語版はこうなっています。

「SVGライセンスの下で取引するクライアントは、発生したすべての損失に対して責任を負い、未払いの金額をすべて支払う必要があります」。責任を負う部分はそのままですが、「マイナス残高保護の対象外である」という前半が訳から消えています。
消えているのはここだけではありません。英語版はマイナス残高が生まれる3つの原因(スリッページ/オーバーナイトの金利/株価指数CFDの配当調整)をそれぞれ1段落ずつ説明していますが、日本語版はこれを1文に圧縮しています。同じ記事でも、日本語だけを読むと情報量が落ちます。
ヘルプセンターで「ゼロカット」を検索すると0件
Axiの日本語ヘルプセンターは15カテゴリ・700記事以上あります。ここで「ゼロカット」と入れた結果がこれです。

結果は0件。ついでに「ネガティブバランス」は1件(先ほどの記事だけ)、「ロスカット」は2件でした。英語版にも negative balance のリセット制度を説明した記事はありません。
公式サイト側も同じです。axi.com/jp のトップページ全文を検索して、「ゼロカット」「マイナス残高」「ネガティブバランス」「追証」はいずれも0件でした(2026年9月13日実測)。
その代わりに、もっと直接的な回答が別の記事に置かれています。「自分の口座にある金額以上のお金を失うことはありますか?」という質問への答えです。

「はい、残念ながら、店頭デリバティブの取引には重大なリスクが伴い、初期投資額を超えて損失を被る可能性があります」。英語版(Can I lose more money than I have in my account?)も同じ内容で、日本語版だけの表現ブレではありません。
Axiは「ゼロカット」という制度を持っていません。持っていないので、反映時間も申請方法も公開されていない。これは情報が見つからないのではなく、制度そのものが存在しないということです。
豪州・ニュージーランドの顧客にだけ保護が明記されている
ややこしいのは、Axi「全体」に保護がないわけではない点です。同じAxiブランドでも、契約する法人が地域で違います。
| サイト | 契約する法人と規制 | マイナス残高保護 |
|---|---|---|
| 豪州・NZ版 | AxiCorp Financial Services Pty Ltd (ASIC AFSL 318232/NZ FSP 518226) | あり |
| 日本語版 | AxiTrader LLC (セントビンセント・4303 LLC 2025) | なし |
豪州版のフッターには、こう書かれています。

「豪州およびニュージーランドの個人顧客には、マイナス残高保護という追加の保護が与えられます。これは、当社に投資した金額を超えて損失を被ることがないという意味です」。日本語版の同じ位置にあるのは、次の文章です。

「レバレッジにより、初期投資額よりも大幅に損失を被るリスクが高くなります」。保護の話は一言も出てきません。そして同じフッターの最後に「本ウェブサイトの情報は、オーストラリアおよびニュージーランドの居住者を対象としたものではありません」と書かれています。
ASICやニュージーランドの規制下では、マイナス残高保護が規制側から求められます。セントビンセントにはその規制がない。ブランドが同じでも、契約する法人が変われば保護の中身が変わる——これがAxiで起きていることです。
ゼロカットが口座選びの必須条件なら、規約の条文で明文化している業者を選んでおきたいところ。XMは利用規約47.9条でマイナス残高保護を定めていて、反映も自動です。
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マイナス残高になったら何が起きるか|顧客契約6.3条は「不足額を債務として支払う」

「保護がない」の反対側には、支払う義務があります。Axiの顧客契約は全36ページの英語文書で、日本語版は存在しません。その16ページ目に、マイナス残高の扱いを決めている条文があります。

6.3条「不足額を債務として即時に支払う」

赤枠の1文がこれです。口座の資金が支払い義務に足りない場合、不足額と同じ金額を債務として直ちに当社へ支払わなければならない(If you have insufficient funds in your Account to meet a payment obligation, you must immediately pay to us as a debt an amount equal to the shortfall.)。
国内FXの「追証」とほぼ同じ構造です。違いは、国内FXが入金期限を明示している(GMOクリック証券は翌営業日3時など)のに対し、Axiは「immediately(直ちに)」としか書いていない点です。
証拠金維持率が割れること自体が「債務不履行事由」になる
顧客契約9.1条は、Axiが強い権利を行使できる引き金(Event of Default)を(a)〜(v)の22項目で並べています。その(n)が「口座残高が最低証拠金要件を下回ること」です。ロスカットにかかる前の段階で、すでに契約上は債務不履行に当たります。
引き金を引いた後にAxiができることは9.2条の(a)〜(m)。先頭の(a)は「マージンを含め、顧客が当社に負う金額の即時支払いを求める」です。以下、契約の解除、ポジションの縮小・取消、新規注文の拒否、証拠金水準の変更まで並びます。
未払い額には利息が付き、ほかの口座とも相殺される

10条は、全ポジションを清算して差額を1本の金額にまとめる条項です。この金額(Net Termination Amount)について、(c)は「決済日から完済日まで、当社が合理的に決めた利率で利息が発生する」と定めています。利率そのものは契約書に書かれていません。
続く(d)は「すべての取引プラットフォームの、保有するすべての口座とサブ口座を横断して相殺する権利がある」。口座を分けていても、マイナス分は別の口座の資金から充当されます。(e)では相殺の権利がAxi側だけにあることも明記されています。
実務でいちばん先に効くのは「出金が止まる」こと
条文の話が続きましたが、実際にマイナス残高を出した人が最初にぶつかるのは、もっと手前の壁です。

複数の口座を持っていて、そのどれか1つでもマイナス残高があると、資金を引き出せません。解除するには、新しい資金を入金するか、ポジションを閉じるしかない。公式ヘルプがそう書いています。
つまり、別口座に利益が残っていても引き出せません。マイナス残高を消すまで、口座全体の資金が動かせない状態になります。
顧客契約の該当条文(英語原文・クリックで開く)
6.3 TIMING OF PAYMENTS(16ページ)
“If you have insufficient funds in your Account to meet a payment obligation, you must immediately pay to us as a debt an amount equal to the shortfall.”
9.1(n) EVENTS OF DEFAULT(21ページ)
“your Account balance falls below the Minimum Margin Requirement;”
9.2(a) CONSEQUENCES OF DEFAULT(22ページ)
“immediately require payment of any amount you owe us, including Margin;”
10(c)(d) SET OFF(23ページ)
“The Net Termination Amount shall accrue interest at the rate reasonably determined by us from (and including) the date of the close out (but excluding) the date on which the relevant Net Termination Amount is paid in full.” / “For the avoidance of doubt, we have a right of set-off across all Accounts and sub-accounts you hold with us on any and all Trading Platforms.”
出典: AxiTrader LLC「Client Agreement」2026年7月7日発効。PDF原本(英語・全36ページ)
ちなみに、この顧客契約と商品スケジュールの全文を検索しても、「negative balance」という語は1件も出てきません。マイナス残高を免除する条項は、契約書のどこにも置かれていません。
「サポートに申請すれば24時間でリセット」は公式に根拠がない
検索すると、Axiのゼロカットについて「サポートへ申請が必要」「24時間以内にリセットされる」と書いた日本語記事が出てきます。申請の窓口としてメールアドレスまで載っているものもあります。
実際にサポートが個別対応した例があるのかどうか、当サイトでは確認できていません。実口座でマイナス残高を発生させる検証をしていないためです。確認できるのは、そうした手順がAxiの公式文書のどこにも書かれていない、という事実だけです。

探した範囲は次のとおりです(すべて2026年9月13日)。
- 日本語ヘルプセンター全文検索「ゼロカット」→ 0件
- 日本語ヘルプセンター全文検索「ネガティブバランス」→ 1件(保護しないと書いた記事のみ)
- 英語ヘルプセンターに negative balance のリセット手順・申請窓口を書いた記事 → なし
- 顧客契約(36ページ)と商品スケジュール2種の全文に「negative balance」→ 0件
- axi.com/jp トップページに「ゼロカット」「追証」→ 0件
つまり、リセットに応じてもらえるかどうかはAxiの裁量です。応じてもらえた人がいたとしても、それは契約上の権利ではなく個別対応。応じてもらえなかった場合、残るのは6.3条の支払い義務です。
もしマイナス残高が出てしまったら、まずサポートに状況を伝えて対応を確認するのが先です。窓口は公式ヘルプセンター右上の「+チケット」からの送信か、公式ヘルプが各種の連絡先として案内しているメールアドレス service@axi.com。次の内容を書いておくと、やり取りの往復が減ります。
・MT4/MT5の口座番号
・マイナス残高になった日時(サーバー時間)と金額
・保有していた銘柄・ロット数・ポジションの方向
・マイナス残高のリセットが可能か、可能な場合の所要時間
・リセット前に入金してよいか、入金した場合その資金がマイナス分に充当されるか
最後の1点は必ず聞いてください。Axiの公式文書には、リセット前に入金した資金の扱いを定めた記述がありません(10条(d)の相殺権は、むしろ充当される方向の条文です)。
苦情処理の期限は顧客契約11.1条に書かれています。社内で14日以内に解決できない場合は理由と進捗と見込み日を通知、21日をめどに書面で回答。それでも納得できなければ金融委員会(The Financial Commission)へ申し立てできます。
マイナス残高が生まれる3つの原因|Axi自身が名指ししている

「レバレッジが高いから」だけではありません。Axiは公式ヘルプで、口座残高がマイナスになりうる状況を3つ具体的に挙げています。ロスカットが効かない場面と、ロスカットとは無関係に残高が削られる場面の両方が入っています。

① ネガティブスリッページ|ストップロスは保証されていない
注文を出してから約定するまでのわずかな時間に価格が動くと、提示された価格では約定せず「次に取れる最良の価格」になります。これがスリッページです。Axiはスリッページが出やすい場面として、ニュースイベント・ブレイクアウト時の急変動・祝日などの薄商い・週末を挙げています。
ここで効いてくるのが、ストップロスの扱いです。

「いいえ、Axiはストップロス、テイクプロフィット、または未決済注文価格レベルに対する保証を提供していません」。設定した価格で止まる保証はない、と明記されています。損切りを置いていても、窓を開けて飛べばその下で約定します。
② オーバーナイトのスワップ|売りポジションを持ち越したとき
売りポジションを翌日に持ち越すとスワップが差し引かれます。残高がすでに薄い口座でこれが発生すると、取引をしていなくてもマイナスに落ちる。Axiはこれを原因の1つとして挙げています。
スワップは各営業日のクローズ時に適用され、水曜または木曜に3日分がまとめて付く銘柄があります(商品スケジュールの記載)。3日分が重なるタイミングは、残高が薄いと効きます。
③ 株価指数CFDの配当調整|こちらも売りポジション
株価指数CFDは配当を出す株式の集合体です。構成銘柄が配当を出すと指数の価格が下がり、売りポジションはその分だけ有利になる。そのため売り側からは配当調整額が引かれます。これも取引の損益とは別に口座から出ていくお金です。
日本語版ヘルプはこの3つを1文で並べているだけですが、英語版には1つずつ説明があります。上の内容は英語版から訳しました。
この3原因を説明した公式ヘルプの原文(英語・クリックで開く)

もうひとつ、Axiが「マイナスにならない」と明言している商品もあります。Axi取引プラットフォームの「暗号資産の購入」(現物)です。公式ヘルプは「いいえ。残高がマイナスになることはなく、Axiウォレットに保有している暗号資産が自動的に清算されることもありません。レバレッジ商品とは異なり、追証のリスクはありません」と回答しています。レバレッジを使っていない分、当然といえば当然です。
ロスカットは20%(MT4/MT5)・50%(Axiアプリ)|「必ず清算する」とは書いていない

マイナス残高保護がない代わりに、損失の拡大を止める仕組みはロスカット(強制決済)だけです。水準はプラットフォームで違います。
| プラットフォーム | マージンコール | ロスカット(清算レベル) | 対象口座 |
|---|---|---|---|
| MT4/MT5 | 維持率 100% | 20% | Standard・Premium・Elite |
| Axi取引プラットフォーム(独自アプリ) | 維持率 100% | 50% | Standard・Pro |
根拠は2つの商品スケジュールです。


公式ヘルプも同じ数字を出していて、清算の順番まで書いてあります。全ポジションを一度に切るのではなく、最も損失の大きいポジションから順に決済して、必要な水準を回復させる方式です。

原文の「may」と「or zero, whichever is the greater」
商品スケジュールの書き出しは、日本語ヘルプより弱い表現です。原文は「We may place a liquidation order for your open Position(s) when your Total Equity balance falls below the Liquidation Level or zero, whichever is the greater」。
読み方は3つあります。①清算するのは義務ではなく権利(may)②20%と0%のうち高いほうを下回ったときに動く③続く一文に「unless varied by us in writing(書面で変更しない限り)」とあり、水準自体を変える余地が残されている。
①が意味するのは、20%を割ったら必ず自動で切られると契約書が約束しているわけではない、ということです。実際には20%で動きますが、そこに保証はありません。
マージンコールの通知をAxiは保証していない
維持率が100%を下回ると通知が送られます。ただし、この通知についてAxiは念入りに免責しています。

該当箇所はこの3つです。「Axiはマージンコールが受信されることや、資金を追加して損失を回避するための十分な時間があることを保証することは致しません」「証拠金水準を常に監視し、不利な市場変動に備えて十分な有効証拠金を維持するのはAxiではなく、クライアントの責任です」「Axiは損失を防ぐ責任を負いません」。
モバイルアプリの通知についても同じ内容の記事があり、こちらは「通知の遅延または不履行による損失について、Axiは一切の責任を負いません」と書かれています(ART-50459)。
レバレッジそのものの上限や、指標発表の30分前にレバレッジが下がる仕組み(HMR)は別の記事でまとめています。

マイナス残高が出る値幅を数字で出す|レバレッジ1000倍だと緩衝は0.02%しかない

ロスカットされた瞬間、口座にはまだお金が残っています。残っている金額がゼロになるまでにどれだけ価格が動けばいいのか。ここは計算で出せます。
ロスカットが発動するのは、有効証拠金が必要証拠金の20%(MT4/MT5の場合)まで減ったときです。必要証拠金は「取引金額 ÷ レバレッジ」なので、
ロスカットから残高ゼロまでの値幅(取引金額に対する割合)= 清算レベル ÷ レバレッジ
レバレッジ1000倍・清算レベル20%なら、0.20 ÷ 1000 = 0.020%。取引金額の0.02%動いただけで、有効証拠金がゼロを突き抜けます。
| 実効レバレッジ | 1ロット(10万通貨)の 必要証拠金 | ロスカット時に 残っている額 | ゼロまでの値幅 (MT4/MT5・20%) | ドル円なら およそ | ゼロまでの値幅 (Axiアプリ・50%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1000倍 | 100ドル | 20ドル | 0.020% | 約3pips | 0.050% |
| 500倍 | 200ドル | 40ドル | 0.040% | 約6pips | 0.100% |
| 200倍 | 500ドル | 100ドル | 0.100% | 約15pips | 0.250% |
| 100倍 | 1,000ドル | 200ドル | 0.200% | 約30pips | 0.500% |
| 50倍 | 2,000ドル | 400ドル | 0.400% | 約60pips | 1.000% |
| 30倍 | 3,333ドル | 667ドル | 0.667% | 約100pips | 1.667% |
pipsの欄は、1ドル=140〜160円のどこで計算しても同じ値に丸まります(1000倍なら2.8〜3.2pips)。為替レートを決め打ちしなくても成り立つ数字です。

この表の読み方は、直感と逆になります。レバレッジが高いほど、ロスカットからマイナス残高までの距離は短くなる。1000倍は必要証拠金が少なくて済む代わりに、ロスカット時に口座へ残るお金も1ロットあたり20ドルしかありません。
3pipsは、週明けの窓なら普通に開く
0.02%という幅が現実にどれくらい起きるのか。当サイトで公開ティックデータを集計したところ、ドル円の週明けの窓は2026年1〜8月の32回のうち27回が0.02%を超えていました。0.10%を超えた回も11回あります。
ゴールドはもっと動きます。同じ期間32回の窓の中央値が0.308%、1%を超えた回が4回。集計の詳細はXMのゼロカット記事に載せています。

週末はポジションを閉じる、指標発表をまたがない、という対策がよく言われます。Axiの場合、その対策が「損を減らす」ではなく「債務を負わない」ための対策になる、というのが他社との違いです。
Axiでマイナス残高を出さないための5つの実務

保護がない前提で使うなら、対策は「ロスカットに触れさせない」ではなく「ロスカットを突き抜けさせない」に寄せることになります。効く順に5つ挙げます。
ロットを口座残高から逆算する
緩衝の薄さはレバレッジで決まります。口座のレバレッジ設定を1000倍にしていても、残高100ドルで0.1ロットを持てば実効レバレッジは1000倍。実効レバレッジを100倍以下に収めれば、緩衝は0.2%=ドル円で約30pipsまで広がります。レバレッジ設定を下げるのではなく、ロットを下げるほうが確実です。
口座に置く金額を必要最小限にする
6.3条の支払い義務は残りますが、実務上いちばん効くのは相殺できる資金を口座に置かないことです。10条(d)で全口座横断の相殺権が定められているため、「別口座に逃がしておく」は同じAxi内では機能しません。Axiの外に置くしかありません。
週明けと指標発表をまたがない
マイナス残高の3原因のうち2つ(スリッページ・スワップ)は、ポジションを持ち越さなければ避けられます。ドル円の週明けの窓は32回のうち27回が0.02%超でした。金曜のクローズ前に閉じる習慣が、そのままリスク管理になります。
株価指数CFDの売りは配当調整日を確認する
株価指数CFDの売りポジションからは配当調整額が引かれます。取引の損益とは無関係に残高が減るため、薄い口座では効きます。構成銘柄の配当予定は取引プラットフォーム上で確認できます。
Axi取引プラットフォーム(清算50%)を選ぶ
同じレバレッジなら、清算レベルが高いほうが緩衝が厚くなります。MT4/MT5の20%に対しAxi独自アプリは50%。1000倍なら0.020%→0.050%と2.5倍になります。EAを使わないなら、独自アプリのほうが突き抜けにくい設計です。
逆に、やっても効かない対策もあります。
- 口座を分ける→ 10条(d)の相殺権で横断されます。ヘルプも「どれか1つでもマイナスなら出金できない」と明記
- ストップロスを置く→ 損失は減りますが、公式が「保証しない」と書いている以上、窓を飛べば下で約定します
- 両建てでロックする→ 顧客契約6.2(g)で「損失保護機能やリスク制限を利用する取引」は無通知でのポジション閉鎖事由。Axiで両建てが使えるのはMT4/MT5だけで、独自アプリでは自動相殺されます
禁止事項の線引きは別記事にまとめてあります。

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他社と比べる|ゼロカットの有無と方式は4社で違う

「海外FXならどこでもゼロカットがある」という前提は成り立ちません。当サイトが扱う4社でも、自動で処理する会社・申請を求める会社・そもそも保護しない会社に分かれます。
| ブローカー | マイナス残高保護 | 発動のしかた | 根拠(一次情報) |
|---|---|---|---|
| XM | あり | 自動(反映までの時間の定めは公式にない) | 利用規約 47.9条(Tradexfin)/25条(Fintrade) |
| Exness | あり | 自動。取引履歴に「D-null」として記録 | 公式ヘルプ。「リセットされるまで待つことを強くお勧めします」 |
| Vantage | あり(条件つき) | 申請制。サポートへメールし審査を経る | 公式ヘルプ。「すべてのケースが対象となるわけではありません」 |
| Axi | なし | —(制度が存在しない) | 公式ヘルプ「ネガティブバランスと保護」英語版/顧客契約6.3条 |
| 国内FX(例:GMOクリック証券) | なし | 維持率100%未満で追証。入金期限あり | FXネオ取引ルール 27項「口座残高合計がマイナスとなった場合は不足金となり」 |
XM・Exness・Vantageの内容は、当サイトが2026年9月4日〜9月10日に各社の規約とヘルプで確認したものです。各社の細かい条件はそれぞれの記事にまとめています。

注意したいのは、保護があると書いている会社でも無条件ではない点です。XMの規約47.9条には除外条項があり、アービトラージや保護機能の悪用と判断された場合は適用しない権利が留保されています。Vantageは申請と審査が必要で、公式が「すべてのケースが対象になるわけではない」と書いています。
そのうえでAxiが違うのは、適用される条件を議論する前段階で、制度そのものが無いということです。
【FAQ】Axi(アクシ)のゼロカット・追証についてよくある質問
まとめ|Axiは「保護がない前提」で使う
確認できた事実を並べ直します。
- Axiの日本向け口座にマイナス残高保護はない。公式ヘルプ英語版が「NOT covered by negative balance protection」と明記
- 日本語版ヘルプは、その「保護の対象外」という前半が訳から抜けている
- 顧客契約6.3条が不足額を「債務」として即時支払うと定め、10条(c)で利息、10条(d)で全口座横断の相殺権を留保
- マイナス残高が出ると、ほかの口座からも出金できなくなる
- ロスカットはMT4/MT5が20%・独自アプリが50%。原文は「may」で、必ず清算するとは書いていない
- マージンコール通知の到達も時間もAxiは保証しない
- レバレッジ1000倍だと、ロスカットからゼロまでの緩衝は0.020%(ドル円で約3pips)
- 「申請すれば24時間でリセット」を裏づける公式文書は見つからない
この記事の結論は「Axiを使うな」ではありません。他社と同じ資金管理では危ない、というのが結論です。XMやExnessなら口座に入れた分で損失が止まりますが、Axiではそこで止まりません。だからロットを落とし、口座に置く金額を絞り、週末をまたがない。それだけで実務上のリスクはかなり下げられます。
次に読むなら、Axiのロスカット水準とレバレッジの全体像をまとめた記事が近い内容です。


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